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実売1万4800円で手に入るエレコム「Touch Book for iPad 10.9インチ(第10世代)」は理想のキーボードケースとなるか? 試して分かったこと(1/2 ページ)

Apple純正のキーボードケースは4万円を超える価格の高さがネックだが、エレコムの「Touch Book for iPad」シリーズなら1万円台と安価で手に入れられる。試して分かったことをまとめた。

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 エレコムの「Touch Book for iPad 10.9インチ(第10世代)」(TK-CA12BPBK)は、第10世代の10.9型iPadと組み合わせて使う、キーボードと一体になった保護ケースだ。

 iPadをノートPCスタイルで利用できるキーボードとの一体型ケースは、Apple純正の「Magic Keyboard Folio」を始め、サードパーティーではロジクール製品が高い知名度を誇るが、本製品はそのロジクール製品と直接競合しうる製品だ。メーカーから実機を借用したので、その特徴をチェックしていく。


エレコムの「Touch Book for iPad 10.9インチ (第10世代)」。型番は「TK-CA12BPBK」で、M4搭載11インチiPad Pro(TK-CA10BPBK)、11インチiPad Air(TK-CA11BPBK)、第9/8/7世代10.2インチiPad(TK-CA13BPBK)といったモデルもある

接続はBluetoothでケースは側面までしっかり保護

 まず外見から見ていこう。タブレットにキーボード機能を追加するケースの中には、保護機能にはあまり注力せず、四隅や側面ががら空きになっている製品も少なくないが、本製品のケース部は、ポートやスピーカー、背面のカメラ部こそ露出しているものの、四隅を始めとして側面の大部分はしっかりと覆われており、ホコリや水滴の侵入を強固にブロックできる。

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 またキーボード部はマグネット吸着式で、使わない時は折りたたんで画面を保護する構造になっている。キーボードはトラックパッドも搭載するなど、ロジクールの「Combo Touch」に近い性格を持っている。


キーボード部(左)とiPadの保護ケース部(右)が連結した構造だ。マグネットで吸着しており分離もできる

左側面。トップボタンやスピーカー部は穴が空いている

右側面。スピーカー穴およびポート部は穴が空いている。左下はキーボード部側面に設けられた電源スイッチおよび充電ポートだ

上面。音量ボタンおよびApple Pencil装着面は樹脂に覆われている

底面。滑り止めの脚が四隅に設けられている

 背面には折りたたみ式のスタンドを装備しており、キーボード利用時などはこれを組み立てて背面から支える。不要時には平たく伸ばして背面に装着しておく構造なのだが、それゆえ背面にはやや段差ができてしまう。機能的には問題ないのだが、見た目の部分では少々マイナスだ。

 ユニークなのは、この背面スタンドにペンホルダーが付いていることだ。Apple Pencilは充電する際にiPadの側面に吸着させるが、そのままバッグに入れて持ち歩けるほど吸着力は強くない。本製品がスタンド部に備えるペンホルダーに挿しておけば、持ち歩く時にも紛失を防げるというわけだ。

 この場合、本製品の背面にペンを重ねて乗せる格好になるため、そのぶん厚みが増してしまうのだが、バッグの中でApple Pencilがどこに行ったか分からなくなるよりははるかにマシだろう。


背面。折りたたみ式のスタンドが吸着した状態だ

まずは吸着しているスタンドをめくってはがす

磁力で吸着できるポイントが2カ所あるので、いずれかに吸着させる

そのまま起こせば、スタンドとして使える

直立寄りに立てた状態。スタンドは強固に吸着しており、不安定さはない

寝かせた状態。立てる時はこの2段階のいずれかの角度から選択する

スタンド部にはペンホルダーが用意されており、Apple Pencilを装着できる

ただし、本体の上に載せる形になるのでバッグに入れる場合は引っかかりやすい

スタンドを立てた状態でもApple Pencilを装着したままにしておける

 重量は、iPad本体と合わせると実測で1003gあった。見た目のゴツさからも分かるように、決して軽量というわけではない。ただし、それと引き換えに四隅も含めてがっちり保護できるのが利点なので、それらも含めて評価したいところだ。ちなみにロジクールのCombo Touchは実測で1041gだったので、ほぼ同等ということになる。

 なおキーボード部はマグネットで吸着しており、不要な場合は取り外せる。キーボードは使わずiPadを立てて使いたいだけの場合、またiPadをケースから取り外すことなく単体で手に持って使う場合は、キーボードを取り外した方が取り回しは良くなり、軽量化できる。ちなみにBluetooth接続なので、キーボードは分離させた状態でも利用可能だ。

 もう1つ、本製品のケース部に用いられている軟質樹脂はロジクール製品とよく似た質感だが、ロジクール製品はいったんiPadをはめ込むと取り外しに四苦八苦するのに対し、本製品はある程度融通が利く。常時iPadをケースに入れたままではなく、取り外す機会が頻繁にある場合は、ロジクール製品よりもお勧めできる。

 またロジクール製品は、パームレストや背面などがざらざらしたファブリック調なのに対して、本製品は軟質樹脂そのままでツルッとしている。手の脂は目立ちやすいものの、ロジクール製品のざらざらした質感よりも本製品の方が好みという人は多いはずだ。気になるようならば店頭で確認することをお勧めする。


本体は実測で525gと、iPad本体とほぼ同等だ

iPadと合わせると、実測で1003gと1kgの大台に乗ってしまう

キーボードはマグネットで吸着しており、不要な場合は取り外せる

こうして手に持つ場合などは、キーボードを外した方が良いだろう

ケースからのiPadの取り外しは、ロジクール製品に比べると容易に行える
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