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なぜ元Appleエンジニアは熱意を失い起業したのか? スマートグラス「Even G2」イベントで語られた、次世代機「G3」へのロードマップ(4/4 ページ)

香港のスマートグラスメーカー、Even Realitiesが都内で開催した初のユーザー・開発者向けイベント「EVEN DAY Japan 2026」。カメラ非搭載で日常に溶け込む超軽量スマートグラス「EVEN G2」が注目を集める中、来日したCEOのウィル・ワン氏が語ったスマートグラスの未来と、熱気あふれる日本の開発者コミュニティの最前線をレポートする。

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カメラ非搭載の真意と次世代機「G3」へのロードマップ

 パネルディスカッション後に行われたグループインタビューでは、メディアからの質問に対し、ワン氏からスマートグラスの現在地と未来を見据えたより深い洞察が明かされた。

 Even G2の大きな特徴の1つが「カメラの非搭載」だ。この判断についてワン氏は、「社会的な受容性がまだ十分に整っていない現状を考慮すると、カメラを載せない選択は正しかったと考えている」と語る。

 一方で「将来的にカメラが極めて重要な役割を果たすことは確実」とも言及し、着脱可能なアクセサリー構造など、多彩なアプローチを模索中であることを明かした。

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 次世代機「G3」についてワン氏は、「G1でデザインの骨組み(フォームファクター)を確立し、G2で『日常使いできるAIグラス』という体験を洗練させた。業界への理解が深まった今、G3は当社にとって大きな飛躍の製品になる」と自信を込めて語った。

 G3の鍵を握るのは「人とデバイスとの、よりシームレスな対話」だという。ワン氏は「G2はディスプレイ表示やリング/音声操作に対応しているが、まだ十分に使いやすいとは言いがたい。より直感的な操作性が実現できれば、開発者エコシステムも一段上のレベルへ引き上げられるはずだ」と、課題克服の先にある進化に期待を寄せた。

 今回のイベント会場では、英語と日本語が入り交じる中、人間の通訳を介さず、Even G2のライブ翻訳機能を活用した母国語テキスト表示によって意思疎通が行われていた。参加者全員が同一端末を装着している環境下でも、翻訳表示の遅延はほぼ発生せず、非常に円滑な対話が展開された。

 語学力に自信のない筆者にとって、英語話者の発言がほぼタイムラグなしで頭に入ってくる体験は実に鮮烈だった。「海外取引を望みつつも、通訳を雇う余裕のない中小企業にこそ導入してほしい」というワン氏の言葉が、実感を伴って胸に響いた。

 日本の熱狂的なコミュニティーという強力なパートナーを得たEven Realities。AIスマートグラスという新たな領域で、同社が真の「次のiPhone」へと躍進を遂げるのではないか――そう強く確信させてくれるイベントとなった。


会場内の数カ所に展示されていたEven G2とEven R1

米国と日本ではリングの号数が異なるため、実際に装着して自分の指に合うものを選べるようになっていた

開発者たちとEven Realities社員たちとの熱い交流はまだまだ続く
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