UGREENのNAS選び方ガイド スマホの容量不足解消から本格動画編集まで、実機に触れて分かった初心者から上級者までマッチする理由
日々増え続ける写真や動画の保存先に悩んでいないだろうか。クラウドストレージの月額課金や外付けHDDの課題を一挙に解決するUGREENのNASを紹介しよう。「設定が難しい」という先入観を覆す直感的な使い勝手と、用途に応じた全6モデルの選び方を解説する。
PCやスマートフォンを使っていて、日々増え続ける写真や動画などの保存先に頭を悩ませているユーザーは少なくない。
スマホカメラの写真や動画は高解像度化が進み、ファイルサイズは巨大化している。その解決策として考えられる外付けHDDの活用は、データにアクセスする際に必要なケーブル接続や機器管理が手間で、日本特有の天災によるデータ消失リスクもある。一方、クラウドサービスも、サブスクリプションによる長期的なコスト負担が家計にのしかかり、通信量やセキュリティ面にも不安が残る。
これらの課題を一挙に解決するのが「NAS」(Network Attached Storage)だ。いわば“ネットにつながる外付けHDD”であり、機器は買い切りのため維持費がかからず、必要な容量を自由に搭載できる。さらにネット経由で複数端末からアクセスでき、自宅に設置するためセキュリティの懸念も少ない。
しかし、以前から存在する製品カテゴリーであるにもかかわらず、「ネットワークの専門知識が必要」「初期設定や機種選びが難しそう」といったイメージが先行しており、多くのユーザーにとって導入へのハードルが高いままとなっている。
そんな先入観を払拭(ふっしょく)し、初心者からプロフェッショナルまで誰もが簡単に、かつセキュアにデータを管理できる新たな選択肢として登場したのが、UGREENが展開するNAS「NASync」シリーズというわけだ。
本記事では、ユーザーの用途に合わせて適したモデルが選べるUGREEN NASの全6モデルを一挙に解説するとともに、NASデビュー層向けの「DH2300」と、クリエイター向けの「DXP2800 GT」という2機種を用いて、実際の使い勝手を紹介しよう。
「そんなアナタにはこの機種」 用途/ターゲットで選ぶ、UGREENのNASラインアップ
UGREENのNASは、ユーザーのスキルレベルや目的、取り扱うデータの規模に応じてラインアップを展開している。ここでは大きく3つの層に分けて、それぞれのニーズに合致するモデルと選定理由を解説しよう。
【ファミリー/NASデビュー層】手軽に家族の写真や動画をまとめたいならDH2300/DH4300 Plus
「スマホの容量不足を手っ取り早く解消したい」「子供の成長記録や家族の思い出を安全な場所にまとめておきたい」というユーザーには、エントリークラスの「DH2300」(2ベイ)および「DH4300 Plus」(4ベイ)をおすすめしたい。
この2機種は、難しいネットワーク構築の知識を一切必要とせず、専用のスマホアプリからガイドに従うだけで簡単に初期設定が完了するように設計されている。
スマホの写真や動画を自動でバックアップする機能が標準で用意されており、ネット経由で手軽に外からもデータにアクセスできるなど、導入したその日からクラウドストレージと変わらない手軽さで利用できるのが大きな魅力だ。
2ベイ(最大2台のHDDを搭載できる)のDH2300はコンパクトで手軽な導入に適しており、4ベイ(最大4台のHDDを搭載できる)の「DH4300 Plus」は、将来的なデータの増加を見越して、より大容量の環境を構築したいファミリーに適している。
【大容量/データ整理層】仕事の資料保存や複数デバイスでの高速同期ならDXP2800/DXP4800 Plus
フリーランスや副業で日常的にPCを使用し、仕事の書類や大容量のデータを管理しているなら、スタンダードモデルである「DXP2800」(2ベイ)および「DXP4800 Plus」(4ベイ)がうってつけだ。
これらの機種はIntelの高性能なプロセッサを搭載し、ネットワークポートは2.5GbEに対応している。一般的な1GbEのLAN環境よりも転送速度が大幅に向上し、数百MBから数GBのファイル群であっても、待ち時間を極力減らして同期やバックアップを行える。
PC、タブレット、スマホなど複数のデバイスでシームレスにファイルを共有/編集するような、データ整理や業務効率化を重視する層の期待にしっかりと応えてくれるスペックを備えている。
【クリエイター・プロ層】4K動画編集や大容量データの超高速転送を求めるならDXP2800 GT/DXP4800 GT
日常的にサイズの大きいRAW画像の現像や、4K解像度を超える動画の編集作業を行っており、ストレージの読み書き速度がそのまま作業の生産性に直結するプロのクリエイターには、妥協のないスペックを誇るハイエンドモデル「DXP2800 GT」(2ベイ)および「DXP4800 GT」(4ベイ)が唯一無二の選択肢となる。
最大の特徴は、10GbEという極めて高速なネットワークインタフェースを標準搭載している点だ。10GbE対応のスイッチングハブやPCと組み合わせることで、高速なSSDと遜色のない体感速度で、データの読み書きを可能にする。
NAS上のデータをPCにコピーすることなく、ネットワーク越しに直接動画のタイムラインに配置して編集するような高負荷な作業環境でも、もたつくことなく快適なレスポンスを提供する。
ここまでの比較ポイント
| ターゲット | おすすめモデル(ベイ数) | 主なネットワーク | 想定される利用シーン |
|---|---|---|---|
| ファミリー/NASデビュー層 | DH2300(2ベイ)/DH4300 Plus(4ベイ) | 1GbE/2.5GbE | スマホの写真/動画の自動バックアップ、家族間での手軽なファイル共有 |
| 大容量/データ整理層 | DXP2800(2ベイ)/DXP4800 Plus(4ベイ) | 2.5GbE | リモートワークの資料管理、複数デバイスでの高速なデータ同期 |
| クリエイター・プロ層 | DXP2800 GT(2ベイ)/DXP4800 GT(4ベイ) | 10GbE | 大量のRAW現像、4K動画のネットワーク越しでの直接編集作業 |
実機で検証! ファミリー/NASデビュー層におすすめできる「DH2300」
ここからは、実際にUGREENのNASに触れてみて、その具体的な使い勝手や性能を紹介しよう。セットアップ手順や使用するアプリ、主な機能はいずれの製品でも共通となっている。
まずは、初めてNASを導入するライトユーザーやファミリー向けのエントリーモデル「DH2300」だ。
コンパクトでインテリアになじむ本体デザインとサイズ感が魅力
NASというと、黒くて四角い武骨なサーバ機器というイメージを抱きがちだが、DH2300を箱から取り出して最初に驚くのは、その洗練されたデザインだ。落ち着いたメタリック調のカラーリングで全体に丸みを帯びたボディーは威圧感がなく、リビングのTVボードや、書斎のデスクの片隅に設置しても、周囲のインテリアと自然に調和する。サイズ感も非常にコンパクトにまとまっており、置き場所に困ることはないだろう。
スマホアプリからでも直感的な初期セットアップと使い勝手を実現
「NASの設定は難しい」という過去の常識は、DH2300には当てはまらない。HDDを本体にセットし、電源とLANのケーブルを接続したら、あとは手元のスマホに専用アプリ「UGREEN NAS」をインストールするだけだ。
アプリを起動すると、ネットワーク上のDH2300が自動的に検出され、画面に表示される。分かりやすいガイドに従って数回のタップを行うだけで、初期フォーマットからアカウント作成までがあっという間に完了した。
PCのWebブラウザを開いてIPアドレスを入力し、難解なネットワーク用語と格闘する──といった作業は一切不要である。もちろんPCの専用ソフトウェアからも簡単にセットアップできる。
写真や動画の自動バックアップ、家族内でのスムーズなファイル共有
セットアップ完了後、早速スマホアプリから「自動バックアップ」機能を有効にしてみた。Wi-Fi環境に接続されている状態であれば、スマホで撮影した写真や動画がバックグラウンドで自動的にDH2300へと転送されていく。スマホのストレージ容量を圧迫していた数年分の写真が安全な場所にコピーされる安心感は絶大だ。
さらに便利なのが、家族間でのファイル共有機能である。DH2300内に家族それぞれのアカウントを作成すると、各個人のプライベートな保存領域が確保されると同時に、「共有フォルダ」を設定できる。例えば、旅行や子供のイベントで撮影した写真をこの共有フォルダに入れておけば、家族全員が自分のスマホからいつでも自由に閲覧/ダウンロードできる。
クラウドサービスのように毎月の課金を気にする必要もなく、家族の思い出を無制限にストックしていけるのはNASならではの大きなメリットだといえる。
実機で検証! 2ベイ×10GbEの決定版、クリエイター向け「DXP2800 GT」
続いて紹介する「DXP2800 GT」は、動画編集や大量の写真現像を行うクリエイターに向けて開発されたハイエンドモデルだ。
大容量の映像データやRAW画像をストレスなく扱える
DXP2800 GTの最大の武器は、背面に搭載された10GbEの超高速LANポートだ。一般的なNASで採用されている1GbE環境では、数十GBに及ぶ4K動画ファイルや、1枚あたり数十MBのRAW画像を数百枚まとめて転送する際、通信速度の限界が大きなボトルネックとなっていた。
しかし、本機と10GbE対応のスイッチングハブ、そして10GbE対応のPCを組み合わせた環境で、定番ベンチマークソフト「CrystalDiskMark 9.0.3」(ひよひよ氏・作)を用いたテストを行ったところ、シーケンシャルリードで毎秒約1165MB、シーケンシャルライトで毎秒約1056MBという驚異的な転送速度をたたき出した。
これは実効速度が毎秒110MB前後で頭打ちとなる1GbE環境の約10倍に相当し、一般的な内蔵HDDはおろか、SATA接続のローカルSSDをもしのぐスピードだ。重いデータの移動にかかる時間が劇的に短縮されることで、クリエイターは長時間のコピー待ちというストレスから解放され、より本質的な制作作業に集中できるだろう。
ハイスペックな処理性能がもたらす快適なファイル操作と作業効率向上
単にデータ転送が速いだけでなく、Intel Core i5プロセッサを中心としたハイスペックな内部コンポーネントが、システム全体のレスポンスを底上げしている点も見逃せない。実際に、NAS上に保存した動画を動画編集ソフトに直接読み込ませて編集を行ったが、ローカルドライブで作業しているのと区別がつかないレベルでスムーズに動作した。
いちいちNASからPCへ素材データをコピーしてから編集し、終わったらまたNASへ戻す、といった無駄な工程を完全に省けるため、作業効率は飛躍的に向上する。
デスク上に設置しやすいコンパクトな2ベイ構成と静音性のバランス評価
これほどまでに強力なスペックを搭載しているにもかかわらず、DXP2800 GTは2ベイ構成を採用しているため、ボディーは驚くほどコンパクトだ。モニターの横など、手の届くデスク上に設置しても圧迫感がない。
また、ハイエンド機で気になるのが冷却ファンの駆動音だが、本機は熱源を効率よく冷やす独自のエアフロー設計を採用しており、高負荷な読み書きを連続で行ってもファンの音は非常に静かに抑えられていた。映像の音響編集など、静寂な環境が求められるクリエイティブな現場において、この静音性の高さは極めて高く評価できるポイントだ。
NASの「難しそう」というイメージを覆す、秀逸なソフトウェア
PCやスマホを使っていると、そのストレージは見る見るうちに膨れ上がっていく。サブスクリプション型のクラウドストレージは手軽である反面、容量が増えるほどにランニングコストが増大し、長期的に見ればかなりの出費となってしまう。
そうしたデータ管理の悩みを根本から解決し、買い切りプランに近い感覚で大容量の保管スペースを恒久的に確保できるのがNASの魅力だ。今回解説したUGREENのNAS全6モデルは、「手軽に家族の思い出を残したいNASデビュー層」から、「複数のデバイスでデータを高速同期したいビジネスパーソン」、そして「10GbEの帯域をフル活用して4K動画を編集したいプロのクリエイター」まで、あらゆるユーザーの要求にきめ細かく応えるラインアップとなっている。
実機レビューで確認した通り、スマホのアプリから誰でも簡単に設定できる直感的なUIと、用途に合わせて選べる圧倒的なハードウェア性能は、これまでの「NASは難しくてとっつきにくい」という概念を完全に過去のものにした。
あなた自身の生活スタイルや業務の規模に合ったUGREENのNASを選び、安全で快適、そして高速な究極のデータ管理環境を構築してみてはいかがだろうか。大容量データを自在に操る喜びが、そこには待っているはずだ。
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