第8世代CoreとGTX 1070 Tiのデュアル水冷で冷却性能と静音性を両立 「G-Master Hydro Z370」を徹底検証(3/3 ページ)

» 2018年03月14日 10時00分 公開
[PR/ITmedia]
PR
前のページへ 1|2|3       

フルHDなら最高画質を余裕でプレイ可能。さらに冷却性能には十分余裕がある

 それでは性能面を評価していこう。本製品は6コアCore i7-8700KとGeForce GTX 1070 Tiを組み合わせているので、基本的に万能なハイパフォーマンスPCである。この点からゲームのベンチマークテストだけでなく、CPU性能やアプリケーション性能も見ていきたい。また、一番のウリがデュアル水冷による冷却性能と静音性であるので、そうしたところもチェックしよう。

WinSTATのスコアは最低がDiskScoreの8.15であり、他はすべて9ポイント以上。幅広い用途に使える万能なハイパフォーマンスPCである

 まずはCINEBENCH R15でCPU性能を確認しておこう。CPU側のスコアだが、1382cbという高スコアだ。6コア、12スレッドのCPUは、4コア、8スレッドCPU(定格)の限界である1000cbを軽く超える。

 また、CPU(Single Core)の値も202cbで、コア数の多いわりに高スコアなのは、Turbo Boostがよく効くためだろう。Turbo BoostはCPUの熱設計の余裕を動作クロックの向上に割り当てるため、よく冷えればそのぶん高クロックで動作し、あるいは高クロック動作が長く持続する。

CINEBENCH R15

 アプリケーション性能はPCMark 10で確認しておこう。Extended Scoreは7466。十分に高いスコアである。詳細テストの結果を見ると、Essentialsが8629、Productivityが7915、Digital Content Creationが8335、Gamingが14754だった。総じて高スコアで、GPUアクセラレーションが効くテストではGeForce GTX 1070 Tiの性能も加味されている。GeForce GTX 1080を組み合わせた場合のスコアよりは若干低いが、メインストリームを大きく上回るスコアといえる。

  • PCMark 10
    • Extended Score 7466
    • Essentials 8629
    • App Start-up Score 11846
    • Video Conferencing Score 6145
    • Web Browsing Score 8827
    • Productivity 7915
    • Spreadsheets Score 9801
    • Writing Score 6392
    • Digital Content Creation 8335
    • Photo Editing Score 8283
    • Rendering and Visualization Score 11995
    • Video Editing Score 5830
    • Gaming 14754
    • FireStrike Graphics Score 20179
    • FireStrike Physics Score 18713
    • FireStrike Combined Score 8818

 それではゲーム性能の指標となる3DMarkを見てみよう。一般的に指標となるFireStrikeのスコアは17902。ハイエンドゲーミングPCに恥じないスコアだ。GeForce GTX 1080 Tiのように4Kを視野に入れたGPUではないが、フルHDなら重めのタイトルでも高画質設定で楽しめるレベルである。4Kディスプレイを持っているなら、BTOでより高性能なグラフィックスカードに変更するのも良いが、フルHDで大丈夫であればこのクラスがベストだろうか。

  • 3DMark
    • SkyDiver Performance 3DMarkScore 43325
      • GraphicsScore 69527
      • PhysicsScore 16601
      • CombinedScore 30693
    • FireStrike Performance 3DMarkScore 17902
      • GraphicsScore 20387
      • PhysicsScore 18792
      • CombinedScore 9019
    • FireStrike Extreme 3DMarkScore 9138
      • GraphicsScore 9662
      • PhysicsScore 18757
      • CombinedScore 4200
    • FireStrike Ultra 3DMarkScore 4858
      • GraphicsScore 4757
      • PhysicsScore 18792
      • CombinedScore 2490
    • TimeSpy Performance 3DMarkScore 6897
      • GraphicsScore 6830
      • CPUScore 7306
    • TimeSpy Extreme 3DMarkScore 3185
      • GraphicsScore 3132
      • CPUScore 3530

 VRMarkでも、Orange Roomで10305ポイントと十分なスコアが得られた。徐々に出そろってきたVRタイトルを楽しむ際も不安はない。

VRMarkの結果。左から順にOrange Room、Cyan Room、Blue Roomの値

 先日、製品版がリリースされた「FINAL FANTASY XV WINDOWS EDITION ベンチマーク」を試してみた。フルHDであれば、高品質設定で7073ポイント、快適という評価だ。4Kとなると軽量品質でも5197ポイント、やや快適という評価だが、そもそもGeForce GTX 1080 Tiを用いても4Kでは軽量品質でようやく快適評価が得られるくらいだ。フルHDの高品質で快適の評価ならば十分だろう。

FINAL FANTASY XV WINDOWS EDITION ベンチマーク。左はフルHDの高品質時、右は4Kの軽量品質時

 FINAL FANTASY XVのように重量級タイトルでもフルHDなら楽しめることが分かったが、もう少しFPSタイトルのフレームレートを見てみよう。

 まず、「Tom Clancy's Ghost Recon Wildlands」については、フルHD、ウルトラ画質時で平均55.95fpsだった。最低fpsも45.77fpsあるので、プレイ自体は問題ない。画質を1段階下げて「非常に高い」とすれば、平均85.1fps、最低70.65fpsと、これなら常時60fps以上を満たせる。4Kでは「高」画質で30fpsを満たせるあたりだ。

Tom Clancy's Ghost Recon Wildlandsの結果

 「Assassin's Creed Origins」は、フルHD、最高画質時で75fps。十分な余裕を持って最高画質が楽しめる。一方、4Kはさすがに荷が重く、最高画質では35fps。30fpsは満たしているがやや割り込むことが多いようで不安定の評価だ。画質設定を1段階下げれば36fpsとなり、安定評価となるが、30fpsで我慢するしかないだろう。なお、元も画質を下げた「超低」でも58fpsと、60fpsを上回ることはできなかった。

Assassin's Creed Origins。左からフルHDで最高画質、4Kで最高画質、4Kで超低画質

 最後に各部の温度について触れておきたい。室温24℃の環境下において、CPU温度はアイドル時29℃、3DMark(FireStrike)時の最大で60℃、GPU温度はアイドル時で30℃、同FireStrike時の最大で43℃だった。

 CPU側の温度が高いのは、およそ空冷でも同様の傾向なので問題ない。特にGPU側は、大きな余裕がある。

 例えば、レファレンスデザインクーラーの場合は上限の80℃に迫ることも多く見られるので、その半分程度で済むというのは優秀だ。基板自体はレファレンスと同じため、電力の余裕がどのくらいあるのか見極めが必要だが、十分な冷却を生かしてオーバークロックを試みれば、ここで提示したベンチマークテストの結果よりも高いフレームレートでゲームを楽しむことも可能だろう。

静音性とパフォーマンスを両立。システムへの温度負担も小さく安定性が見込める

 冒頭でも紹介したように、G-Master Hydro Z370は静かであるのは当然、動作音の変動が少ないという点でも快適だ。その上で、ベンチマークテストの結果が示すように、GeForce GTX 1070 Tiを搭載すれば、フルHDでのゲーミング用途を余裕でこなせる。

 もう1つポイントを挙げるとすれば、冷却性能が抜群でCPUやGPUなど各コンポーネント、さらにはケース内まで低い温度で保てるために、パーツにとって負担が小さく、故障のリスクも少ないのではと期待できる点だ。

 こうして考えると、空冷モデルよりも多少値は張るが、PCとしての信頼性が高く、安定性が求められるゲーム用途においては、このデュアル水冷こそ究極の冷却方法といえるかもしれない。

 ちなみに、筆者としては特にGeForce GTX 1080、1070や1070 Tiで簡易水冷が選べるところを推したい。この選択肢は希少であり、一方でこのクラスなら空冷でも問題ないのではと思われるところについても、空冷モデルよりもさらに低い温度に抑えられる点が見逃せない。

 オリジナルの水冷グラフィックスカードを作ってしまったサイコムのG-Master Hydro Z370は、BTO PCに新しい風を吹き込むモデルになりそうだ。

前のページへ 1|2|3       

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.


提供:株式会社サイコム
アイティメディア営業企画/制作:ITmedia PC USER 編集部/掲載内容有効期限:2018年3月20日

関連リンク