訪日観光客が多数訪れる2020年の東京オリンピックに向けて、キャッシュレス化の波が加速している。FeliCa対応の電子決済だけでなく、PayPayが実施した100億円キャンペーンの影響でQRコードやバーコードを使ったコード決済も大きく注目を浴びた。
こうしたキャッシュレス市場の拡大が見込まれる中で、小売業向けに、PCを活用したPOSソリューション、いわゆるPC-POSが注目を集めている。特に、クラウドの普及によって可能となった小型軽量のタブレットを活用したソリューションは「タブレットPOS」とも呼ばれ注目度が高い。
そんな状況の中で、そのPC-POSを活用用途として強く意識した新しい11.6型タブレット「Endeavor TN40」がエプソンダイレクトから登場した。同社のタブレットは国内生産の信頼性、現場の声を製品開発にフィードバックするキメ細やかな対応で定評があり、PC-POS端末、オーダー端末、公共受付端末、ライン管理システムなど幅広い用途で採用されている。
同社はPC-POSにおいても既に実績があるが、このEndeavor TN40は、これまで以上に特定用途、特にPC-POSを明確に意識し、一歩踏み込んだ製品となっているという。従来のタブレットとはどこが異なるのか、製品担当者に話を伺った。
―― Endeavor TN40は、PC-POSを強く意識した製品ということですが、なぜこのような製品を開発したのでしょう?
福島氏 開発の背景は幾つかあります。簡単にいいますと、お客さまからのフィードバック、POS市場の変化、PC-POS市場におけるエプソングループの強みを生かせることなどが挙げられますね。
―― 1つ目からもう少しお詳しく教えていただけますか。
福島氏 当社はこれまでにもEndeavor TN21E、TN30Eといったタブレットを提供してきました。実際にこれらのタブレットをPC-POSに利用されているお客さまからさまざまなフィードバックをいただき、企画開発に取り入れ、独自仕様の追加やオプションを用意するなどして応えてきた経緯があります。
例えば、microではないフルサイズのUSB(Type-A)が欲しい、DC入力(ACアダプター)端子もUSBではなく専用端子がいい。据え置きで使いたいという声に応えてオプションでスタンドやアームスタンドを、PC-POSの周辺機器を接続するためのポート拡張ユニットなども用意してきました。
―― その内容だけでもかなり一般のタブレットとは違うように思いますが、カスタムレベルではなく、もっと根本的に違うということですか?
福島氏 はい。Endeavor TN40は、ゼロから当社で独自に設計を行って開発した製品です。さまざまなご要望をいただく中で、今後さらに使いやすいものにしていくためには、より踏み込んで当社専用設計を導入していく必要があると判断しました。詳しくは後で説明しますが、いわゆる「一般的なタブレット」では実現できないことを可能にしています。
―― PC-POS市場の変化とは?
福島氏 PC-POS、特にタブレットを活用したPOSの注目度が非常に上がってきていることがいえます。PC-POSは、専用のPOSレジを中心としたシステムに比べて低コストかつ省スペースで導入できることから、従来はどちらかといえばPOS入門的な位置付け、小規模事業者向けと考えられていたところがあります。
近年ではクラウドベースのPOSアプリが進化し、タブレットでも本格的なPOSシステムの構築が可能となったことがきっかけで、より大きな市場となってきています。店舗ならばお客さまのテーブルまでいって会計する、あるいはバックヤードで在庫管理に活用するなど、持ち運びができるタブレットならではのメリットが注目され、大規模チェーン店でも専用機からリプレースするところがあるようです。
―― エプソングループの強みとは?
福島氏 エプソングループでは、レシートプリンタやキャッシュドロワーなど、PC-POSに必要な周辺機器を一通り扱っていますので、システムをワンストップでそろえることができます。エプソンやシステムインテグレーターさんからも「こういうタブレットがあれば一緒に提案できる」という話があり、それも開発背景です。「現場で売りやすいタブレット」になっています。
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提供:エプソンダイレクト株式会社
アイティメディア営業企画/制作:ITmedia PC USER 編集部/掲載内容有効期限:2019年3月26日