“IntelとAMDの共演”で実現したスリムでパワフルなゲーミングノートPC「G-Tune P3」を徹底チェック（3/3 ページ）

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レインボーシックスシージ「超高」設定で平均115fps

　Kaby Lake Gの実力はどうか？　ベンチマークテストで見てみよう。

　評価機のスペックは、CPUがCore i7-8709G、メモリが16GB、グラフィックス機能がCPUにパッケージ統合されているAMD Radeon RX Vega M GH、ストレージが512GB SSD（PCI Express）、OSがWindows 10 Home 64bit（1903）という内容だ。

　CINEBENCH R15のスコアは736だった。同じ4コア8スレッドでも、モバイル機で採用例が多いCore i7-8565U（開発コード名：Whiskey Lake）搭載機よりワンランク良いスコアが出ている。より負荷が高いCINEBENCH R20でも、やはりCore i7-8565U搭載機に対して明らかに良好なスコアを出している。ボディーの放熱設計が優れているため性能をしっかりと発揮できているのだろう。

　注目の3D描画性能も見よう。3DMarkのFireStrikeのGraphics Scoreは10303だ。これは、UL BenchmarksのWebサイトで参照できるNVIDIA GeForce GTX 1060 with Max-Q Designのスコアとほぼ同じで、GeForce GTX 1660 Tiのスコアより1500ほど上回る。Intelの主張を裏付ける結果だ。

　FINAL FANTASY XIV：漆黒のヴィランズベンチマークでは、1920×1080ピクセルの最高品質でも8008のスコアで、最高の「非常に快適」評価だった。ドラゴンクエストXベンチマークソフトでも、1920×1080ピクセルの最高品質で「快適」評価のスコアを出している。

　実ゲームタイトルとして、レインボーシックス シージでもテストした。グラフィックス設定「超高」設定で平均115,9fps、最低78.6fpsと文句なしに快適にプレイできるスコアを記録した。

CINEBENCH R15のスコア

CINEBENCH R20のスコア

PCMark 10のスコア

3DMark／FireStrikeのスコア

3DMark／Time Spyのスコア

FINAL FANTASY XIV：漆黒のヴィランズベンチマークのスコア（最高品質）

FINAL FANTASY XIV：漆黒のヴィランズベンチマーク（標準品質）

ドラゴンクエストXベンチマークのスコア（最高品質）

レインボーシックス シージのスコア（超高）

1台でモバイルもゲームも楽しみたい欲張りな人に最適

　ベンチマークテストでも実証されたように、本製品はスリムでコンパクトなビジュアルとは裏腹に、ゲームをばりばり楽しめる3D描画性能を持っている。大容量バッテリーを搭載しており、ビジネス的な作業ならばACアダプターいらずで1日のビジネスタイムをカバーできるのもポイントだ。Intelがライバルの力を借りてまで実現したかったPCを、見事に具現化したといってもよいだろう。

　もう少し大きいサイズで、重量も2kgくらいまで範囲を広げれば比較的薄型軽量のゲーミングノートPCは見つかるが、この小さなボディーでこれだけの性能を持つ製品は貴重な存在といえる。IntelがAMDの力を借りたというレアモノ的な面白さや、ロマン的なものも背中を押す要素の1つになりうる。

　外出先でも「気合を入れてゲームがしたいです……」と言い出す“諦めの悪い人”に向くのはもちろんだが、出先ではWordやPowerPointといったビジネス作業が中心で、自宅ではゲームをバリバリしたいというような人にとっても、それを1台で兼ねることができる貴重な製品だ。こういう場合、PCが好きな人なら適材適所を口実に2台のPCを買うだろうが、PCにそこまでコストをかけられる人ばかりではない。約1.7kgという重量はモバイルには少々重いもの、これくらいなら許容できるという人は少なくないと思われる。

　マウスコンピューターのWebサイトでの直販価格は税別17万9800円だ。付加価値を考慮すればコストパフォーマンスも上々である。既にCPUは生産終了がアナウンスされている。購入を検討しているならば急いだ方がよいだろう。