サポート終了目前! サブスクリプション版Acrobatを導入すべき理由(1/2 ページ)

ビジネス文書で欠かせないPDFファイル。このPDFの作成、編集、変換ソフト‎、Adobe Acrobatは常に進化を続けている。2020年4月7日にサポート終了を迎える「Acrobat 2015」シリーズだが、この機会に最新機能を常に使えるサブスクリプション版への移行を検討してはいかがだろうか。そのメリットやポイントをまとめた。

» 2020年03月03日 10時00分 公開
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 2015年にリリースされた、アドビシステムズのAcrobat DCシリーズ(Acrobat Pro DC、Acrobat Standard DC、Acrobat Reader DC)のサポートが2020年4月7日に終了する。2019年1月にOSのWindows 7が延長サポート終了を迎えて話題を集めたが、サポートが終了したアプリケーションを使い続けることは企業にとって大きなリスクを抱えることになる。早急に新しいバージョンへの乗り換えが必要だ。

 新しいバージョンの選択肢としては2種類が挙げられる。サブスクリプション版のAcrobat DCシリーズと、永続ライセンス版のAcrobat 2017シリーズだ。ここで注目したいのは、前者のサブスクリプション版である。

 なぜなら、Acrobat 2017シリーズは2022年10月にサポート終了を迎えてしまうのに対し、サブスクリプション版は契約期間でサポート期限を意識することなく使うことができる上に、常に最新の機能が使えるなどメリットが大きいからだ。これから、その内容を詳しく見ていこう。

Acrobat 2015 Acrobat DC 2015シリーズのサポートが2020年4月に終了する。サポートが終了したアプリケーションを使い続けることは、企業にとって大きなリスクを抱えることになるため、早急に新しいバージョンへの乗り換えが必要だ

メジャーフォーマットであるがゆえに狙われやすいPDF

 サポート期間が終了したAcrobatを使い続けるリスクについては、Windows XPやWindows 7のサポート終了時の問題と同様である。サポートが終わると、セキュリティ上の弱点となる脆弱(ぜいじゃく)性が新たに発見された場合でも、対処する修正プログラムが提供されなくなるため、常に攻撃を受ける可能性にさらされることになる。

 脆弱性はサイバー攻撃の格好の標的となり、PCに保存されているファイルが盗まれて情報が流出したり、ネットワークを通じて取引先や顧客のPCにも悪影響を拡散してしまったりといった危険性が高まる。セキュリティリスクを放置した結果、他の企業や取引先に迷惑をかけてしまっては企業イメージや社会的信用はガタ落ちとなり、企業の存続にもかかわる大問題へと発展する可能性がある。

 「とはいっても、OSほど影響力がないのでは?」と思うかもしれないが、侮ってはいけない。確かに、PCのOSに比べれば絶対数は少ないかもしれないが、Acrobatが扱うPDF形式のドキュメントは、現在もっとも多くやり取りされているドキュメント形式とも言われており、実際に、PDFで社内文書や社外文書、公開資料などをやりとりしている企業は多いはずだ。

 メジャーなフォーマットほど狙われるのが、この世界である。PDFに狙いを定めている悪意あるソフトウェアは決して少なくない。アップデートせずに放置することだけはしないように心がけたい。

Acrobat 2015 サポートが終了したアプリケーションを使い続けると、セキュリティの脆弱性が放置され、サイバー攻撃に対して無防備な状態となり、攻撃を受けるリスクが大きく高まる

実は今から永続版を導入するのはメリットが少ない

 さて、サポート期間がまもなく終了するAcrobat DC 2015シリーズを使っている企業にとってアップデートは必須だが、永続ライセンス版を利用している場合は、その流れでAcrobat 2017シリーズの導入を考えるユーザーも多いだろう。しかし、今から永続版のAcrobat 2017シリーズを導入するのはあまりお勧めできない。

 というのもAcrobat 2017シリーズは、文字通り2017年に発売されたバージョンで、同社のサポートポリシーがリリース後5年間ということもあって、サポート期間も約2年半しか残されていないからだ。

 アドビシステムズでは、アプリケーションのサブスクリプション展開を積極的に推進しており、Adobe Creative Cloudは既に永続ライセンスのパッケージ版の提供を終了し、完全にサブスクリプション版に移行している。このAcrobatシリーズについても、サブスクリプション版を優先して開発を行っている。現在のところ、全ての機能が使える「最新版」はサブスクリプション版のAcrobat DCシリーズのみだ。

 今後のAcrobatシリーズに永続ライセンス版が提供されるかどうかは明言されていない(出すとも出さないとも言っていない)ため、今後永続ライセンス版が絶対に出ないとは言い切れないが、同社がサブスクリプション展開を推進しているだけに、いずれはサブスクリプション版のみの提供になる可能性が高い。今回のAcrobat DC 2015シリーズのサポート終了は、移行を考えるいい機会ではないだろうか。

Acrobat 2017 永続版として一番新しいAcrobat 2017シリーズは、既に発売から約2年半が経過しており、サポート期間も約2年半しか残されていない

サブスクリプション版はサポート期間以外のメリットもたくさん

 サブスクリプション版には、サポート期間以外のメリットもたくさんある。初期費用が安いこと、管理が容易なこと、アップグレード料金不要で常に最新の機能を使い続けられること、そして1ユーザーあたり100GBのクラウドストレージ容量(Document Cloud)を標準で利用できるといった内容だ。

 IT管理者にとっては、管理の手間が大きく省ける点は大きい。永続版ライセンスはいわゆる「シリアル(キー)運用」である。シリアルキーを資産として所有し、インストールした端末、利用者ともに管理する必要がある。その複雑さから別途資産管理ツールなどを導入して管理している場合も多いだろう。

 一方、サブスクリプション版は、シンプルな「1ユーザー1ライセンス」だ。管理画面でライセンスの利用状況を常に把握でき、追加や削除、利用者の割り当てなどを一元化できる。そのため、部署の人員変動などにもスマートに対応可能だ。

Acrobat 2015 サブスクリプション版のメリット。サブスクリプション版は管理画面でライセンスの利用状況を常に把握し、追加や削除、利用者の割り当てなどを一元化できるため、管理者の手間は大幅に軽減する
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