PN62は、個人向けにはメモリとストレージ、OSを含まないベアボーンキットとして販売される。一方で法人向けには、カスタマイズ可能なPCシステムとして用意され、CPUやメモリ、ストレージ、OSの組み合わせは柔軟に選べる。
基本システムは、モバイルPC向けの第10世代Coreプロセッサ(開発コード名:Comet Lake-U)を採用している。CPUは、Core i7-10510U(1.8GHz〜4.9GHz)とCore i5-10210U(1.6GHz〜4.2GHz)の2種類の選択肢がある。
いずれも4コア8スレッドのパワフルな仕様で、オフィスアプリを利用した事務作業、書類作成などを快適に行えるのはもちろん、クリエイティブアプリを使ったコンテンツ制作などにも対応可能だ。モバイル向けのCPUだけに電力効率に優れており、小さなボディーでも放熱面に不安はない。
ケース内部にはSO-DIMMソケットが2基あり、メモリは最大で64GBを搭載できる。また、ストレージ用には、M.2ソケット(PCIe/SATA SSD用)と2.5インチベイ(SATA SSD/HDD用)が1基ずつ用意されている。小柄ながら、さまざまな用途に応じたシステムを選べるのはうれしいポイントだろう。
64GBのメモリにSSDのデュアルストレージといった豪華なスペックも選べるが、Core i7-10510Uに8GBのメモリ、120GBのSSDでOSなしというシンプルな構成で税込み9万2800円という選択も可能だ。用途に応じてさまざまなカスタマイズが行えるのは、法人向けPCに欠かせないポイントだ。
システム関連の設定は、付属の統合ユーティリティー「ASUS Business Manager」でワンストップでの管理可能だ。利用にはスタートメニューのインストーラーを使ったセットアップが必要だが、3種類の動作モードが選べる「PowerManager」の他、ドライバーや独自アプリ、BIOS(UEFI)の更新チェック、安全なファイルの削除、バックアップ、サポート情報やマニュアルの閲覧などが行える。
それでは、PN62の実力をチェックしよう。評価機は、Core i7-10510Uを搭載したベアボーンの状態で届いたため、16GBのメモリ(DDR4-2666、8GB×2)、PCIe SSD(500GB)、SATA HDD(2TB)を組み込んでテストをしている。
ASUS Business Managerで選べる3種類のモード全てでテストしているのに加え、性能テストについては、参考として第5世代のCore i5、第8世代のCore i5を搭載したビジネスPCとの比較も掲載した。
CPUの基本性能が反映されるCINEBENCH R20では、第5世代Core i5とは比較にならないほど圧倒的な差をつけているが、第8世代Core i5に対しても、特にシングルスレッド性能が反映される「CPU(シングルコア)」のスコアで大きな差を付けている。
シングルスレッド性能の高さは、PCMark 10のスコアからも感じられる。ビジネスアプリやWebページの閲覧など普段使いのパフォーマンスにも効いてくるので、作業効率アップには有効だろう。
CrystalDiskMarkのスコアも優秀だ。ストレージの性能は実際に搭載されるパーツで変わってくるが、高性能なSSDをしっかり発揮できているという証明になる。
消費電力も計測した。Core i7-10510Uは、CINEBENCH R20(CPU)を実行すると、最初の数秒だけ周波数を大きく上げて高い電力で動作し、その後電力が下がり、安定した処理が続く。下記では、最初の数秒のピーク電力を高負荷時(短時間)、安定後の電力を高負荷時(長時間)として掲載している。アイドル時の電力も低く、通常のデスクトップPCからリプレースすれば、電気代の節約効果も期待できるだろう。
動作音は、アイドル時だとほぼ無音に近い感覚だ。高負荷時にはそれなりの音はするが、通常のオフィスで液晶ディスプレイの背後にマウントして使う環境であれば、ほとんど気にならないだろう。
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提供:ASUS JAPAN株式会社
アイティメディア営業企画/制作:ITmedia PC USER 編集部/掲載内容有効期限:2021年1月8日