PCIe 4.0より速い!? リアルな検証で分かったIntel SSD 670pの真の実力(2/2 ページ)

» 2021年09月13日 10時00分 公開
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実際の性能はどうだ? 実環境で徹底テスト

 さて、ここからは実際の性能を見ていこう。今回はシステムストレージだけが異なる最新のインテル NUCシステム(インテル NUIC 11 Pro ミニ PC NUC11TNKv5)を2台用意した。1つはインテル® SSD 670p(容量は1TB)、もう1つはPCIe 4.0 x4対応SSD(同512GB)を搭載し、Windows 10 Pro 64bitの実環境ベースでのテストを中心に行った。

Intel SSD 670p テストに利用した「インテル NUIC 11 Pro ミニ PC NUC11TNKv5」
Intel SSD 670p テスト機の主なスペック。SSD以外は共通だ

 まずは定番のテストとして、CrystalDiskMark(ひよひよ氏・作)から見ていこう。デフォルトの設定で実行すると、PCIe 4.0 x4システムが良いスコアを出すが、実際のクライアントPCにおけるアプリケーションのワークロードで頻出する「QD1、リード70%/ライト30%」の状況(右端)のランダムアクセス(2段目以降)においては、はっきりとインテル® SSD 670pが上回っている。

Intel SSD 670p CrystalDiskMarkのスコア(デフォルト、インテル® SSD 670p)。全体にPCIe 3.0 x4のSSDとしては優秀なスコアだ。最下段のランダム性能では比較対象のPCIe 4.0 x4 SSDを上回っている
Intel SSD 670p CrystalDiskMarkのスコア(デフォルト、PCIe 4.0 x4 SSD)。さすがにシーケンシャルリード性能は派手なスコアになる。シーケンシャルライト、ランダム性能も悪くないモデルだ
Intel SSD 670p CrystalDiskMarkのスコア(現実性能:QD1、リード70%/ライト30%、インテル® SSD 670p)。右端(リード/ライト混在)の2段目以降のランダム性能に注目してほしい
Intel SSD 670p CrystalDiskMarkのスコア(現実性能:QD1、リード70%/ライト30%、PCIe 4.0 x4 SSD)

670PがPCの起動やゲームのロードでも勝利

 次はWindows 10搭載PCの起動時間を見てみよう。起動時間(高速スタートアップ無効)を3回連続で計測し、平均値を算出した。結果はご覧の通りで、多少のバラつきはあるが、どちらの設定でもインテル® SSD 670pの方が高速だ。平均で約1秒、インテル® SSD 670p搭載システムの方が速かった。

 次に、FINAL FANTASY XIV:暁のフィナーレベンチマークのローディングタイムも計測した。こちらは1回目と2回目でかなり差がある数字が出ることが分かっているので、2回平均の数字を取ったが、こちらも2回ともインテル® SSD 670pが速かった。

Intel SSD 670p Windows 10搭載PCの起動時間比較
Intel SSD 670p FINAL FANTASY XIV:暁のフィナーレベンチマークのローディングタイム比較

データコピー速度でも意外な結果が

 続いて、データのコピー速度を比較した。まずは、USB 3.0アダプター経由のSDXC(UHS-II)カードからデジタルカメラの撮影データ(約50GB、ファイル数1088)を取り込んだ。こうしたデータの取り込みは、シーケンシャルライト性能がモノをいいそうなイメージがあるが、意外にも僅差でインテル® SSD 670pの方が速かった。

 転送速度に直すとどちらも毎秒約220MBといったところで、UHS-IIの理論転送速度(毎秒312MB)を考えると妥当なところであり、メモリーカードやUSB 3.0(5Gbps)の速度自体がボトルネックになり、内蔵ストレージの性能はごく最小化された形になったのだろう。

 USB 3.0接続のSSDに対して、同じデータを相互にコピーした場合の時間も計測したが、こちらについてもやはりインテル® SSD 670pの方が、わずかではあるが高速だった。

 同様にUSB 3.0(5Gbps)のインタフェース自体がボトルネックになっていることは明らかだが、現時点で最も普しているのがUSB 3.0であり、大多数のユーザーはこのような環境で利用しているはずだ。

 もしかしたら、性能の違いを見せるためだけの環境をコストをかけてお膳立てしてあげれば、PCIe 4.0 x4のメリットを見せられるかもしれないが、そうでなければ結局このような結果に落ち着くということである。

Intel SSD 670p SDメモリーカードからのデータ取り込み、外付けSSDとのデータコピー時間の比較

インテル® SSD 670pには温度が低くて扱いやすいという利点も

 最後に、動作時の温度も比較してみよう。室温27度の室内で、USB 3.0接続のSSDからのデータコピー(約50GB、ファイル数1088)が終了する直前に、FLIR ONEでサーモグラフィーを撮影した。インテル® SSD 670pは最高温度が36.8度だったのに対し、PCIe 4.0 x4対応SSDでは38度と高かった。

Intel SSD 670p ファイルコピー終了直前にFLIR ONEで撮影したサーモグラフィー(インテル® SSD 670p)
Intel SSD 670p ファイルコピー終了直前にFLIR ONEで撮影したサーモグラフィー(PCIe 4.0 x4 SSD)

リアル環境で見せたインテル® SSD 670pの底力

 ベンチマークテストの結果から、現実的な環境においてインテル® SSD 670pは、PCIe 4.0 x4インタフェースを採用した“派手なスペック”のSSDに一歩も引けを取らない性能を持っていることが実証された。スペックの比較だけからいえば、到底かないそうもない相手と、互角以上の性能を示した結果には驚くばかりだ。

 すぐに結果を受け入れることができない人がいるかもしれないが、ベストケースを切り取る一般ベンチマークテストのスコアも現実なら、今回計測したリアルケースのテスト結果もまた現実である。

 SSDの真の実力は、一律なスペック比較だけでは分からない。クライアントPC向けの製品であれば、クライアントPCの実際の運用状況に近い環境で検証することが重要であるということを改めて示したといえる。

 そこで良い結果を出したインテル® SSD 670pの優秀さも改めて強調したい。144層QLC 3D NANDフラッシュメモリ自体の性能、コントローラー、ファームウェアのチューニングなど、「リアルワールドにフォーカスして最適化」したといううたい文句はダテではない。低発熱で扱いやすいこと、リーズナブルな価格と合わせて、クライアントPC向けのSSDとして最有力の存在であることは間違いないだろう。

 ちなみに、インテル® SSD 670pに関しては、YouTuberのものづくり太郎さんが動画で詳しく解説している。半導体の動向やインテル® SSD 670pについて分かりやすくデモをされているので、ぜひ下記動画も合わせてチェックしてほしい。

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アイティメディア営業企画/制作:ITmedia PC USER 編集部/掲載内容有効期限:2021年9月19日