16コア32スレッドのモンスターCPUを搭載可能なエプソンダイレクトのハイエンドデスクトップPC「Endeavor Pro9050a」。NVIDIAのGeForce RTX 3090を採用したモデルを細かくチェックした。
ハイエンド/超ハイエンドクラスのPCで存在感を増しているのが、AMDのRyzenだ。
天才アーキテクトとの呼び声高いジム・ケラー氏がリーダーとなって、ゼロから開発した「Zenマイクロアーキテクチャ」を核にアグレッシブなメニーコア構造を取り入れ、先進的プロセスルールの導入で生まれたこの超新星は、CPU市場の勢力図をガラリと変えた。
2017年の第1世代Ryzen(Zen)を皮切りに、2019年の第3世代Ryzen(Zen2)、最新の第4世代Ryzen(Zen 3)へと進化するたびに完成度が高まり、圧倒的な性能と電力効率を獲得した。PCのパフォーマンスを切実に必要としている人ならば、このAMD Ryzenの存在は大いに気になっていることだろう。
エプソンダイレクトから登場した「Endeavor Pro9050a」は、AMD Ryzenのパワーを遺憾なく発揮できるBTO対応のハイエンドデスクトップPCだ。CPUは最大で16コア32スレッドのRyzen 9 5950X、NVIDIA GeForce RTX 3090やQuadro RTX 4000といった強力なGPUも搭載可能なPCを、法人実績が豊富な「エプソンの品質」で手に入れられるのが魅力だ。
今回はRyzen 9 5950X、64GBメモリ、NVIDIA GeForce RTX 3090(グラフィックスメモリは24GB)という強力なスペックの評価機を入手したので、その実力を検証していこう。
CPUは最新のRyzen 5000シリーズを採用する。16コア32スレッドという強力なメニーコアを備えた最上位のRyzen 9 5950Xを筆頭に、ハイエンドよりの選択肢をそろえている。
Ryzenについては、アグレッシブなメニーコア仕様からマルチスレッド性能のイメージが強いが、Zen 3マイクロアーキテクチャを導入したRyzen 5000シリーズでは、シングルスレッド性能が大きく改善されており、処理の内容に関わらず強力なパフォーマンスを発揮できる。
クリエイティブ用途やエンジニアリングでは、グラフィックスカードの性能と機能が重要だが、この点においてもEndeavor Pro9050aは圧倒的だ。
コンシューマー向けのNVIDIA GeForceシリーズでは、上は最高のRTX 3090(グラフィックスメモリは24GB)から、GT1030(同2GB)まで幅広く選択肢が用意されており、用途や予算に応じて選べる。
また、CADやBIM、CIMなどプロ用設計ツールの動作認証(ISV認証)を取得しているNVIDIA QuadroシリーズのGPUも、高性能なRTX 4000(同8GB)からエントリー向けのP620(同2GB)まで幅広く選ぶことができる。
評価機では、コンシューマー向けの最高峰であるNVIDIA GeForce RTX 3090を搭載する。演算処理を行うCUDAコアは10496基と、RTX 3070(5888基)の2倍近いコアを備えたモンスターGPUだ。
メモリは最大で128GBまで搭載可能だ。1億画素のRAW現像、8K動画の編集などといったメモリを大量に必要とするような用途にも対応できる。
M.2 SSDは2基装備でき、うち1基はPCI Express 4.0 x4に対応するので、最新の爆速SSDを選択可能だ。2.5インチ/3.5インチベイも豊富に用意されており、2.5インチSSDや3.5インチHDDと組み合わせた柔軟な構成も選べる。
PCケースには5インチベイも2基あり、DVDスーパーマルチドライブなど光学ドライブを追加するなど高い柔軟性を備えている。
Endeavor Pro9050aでは、従来のEndeavor Pro9000のボディーを踏襲しつつ、マイナーチェンジを加えたものになっている。
変更点の1つが、アクセントカラーをこれまでのブルーからAMDをイメージしたレッドに変更したことだ。ベースカラーのホワイトとの相性も良く、イメージをガラリと変えることに成功している。
従来、ツールフリー構造のため樹脂製のアタッチメントで固定していたグラフィックスカードをネジ固定とし、さらにグラフィックスカードを上下で支えるスタビライザーが加わっている。
最新のハイエンドのグラフィックスカードは大型化、かつ重量化傾向が顕著だ。ツールフリーでの着脱はできなくなったが、ネジ固定とスタビライザーにより強固に固定され、安定感が増したのは歓迎材料だろう。
その他の部分は従来と共通で、肉厚のスチールで構成されたシャシーは安定感が抜群だ。ハイエンドパーツを組み込んだ評価機の構成で約17kgと重いが、天面にしっかりしたキャリングハンドルがあるおかげで設置や移動も意外なほど楽に行える。このハンドルはBTOで外すことも可能だが、取り回しやすさが全く違ってくるので、特別の事情がない限りは付けておくことをお勧めしたい。
続いて、インタフェース回りを見ていこう。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
提供:エプソンダイレクト株式会社
アイティメディア営業企画/制作:ITmedia PC USER 編集部/掲載内容有効期限:2021年10月4日