Synologyがエンタープライズ向けに企業のデータ保護を合理化する、新しい「ActiveProtectアプライアンス」を発表

台湾に本社を置くストレージベンダーのSynology(シノロジー) が、企業や組織のデータ保護に関する新ソリューション「ActiveProtect アプライアンス」を発表した。従来のソリューションと何が違うのか? インタビューを通じて中身を紹介しよう。

» 2024年06月12日 10時00分 公開
[PR/ITmedia]
PR

 現代の企業や組織が悩まされているデータのバックアップとセキュリティの課題に対する解決策として、台湾に本社を置くストレージベンダーのSynology(シノロジー) が新ソリューション「ActiveProtect アプライアンス」を発表した。

photo 「ActiveProtect アプライアンス」を構成するハードウェアとソフトウェアのイメージ

 ハードウェアの見た目はサーバのようだが、HDDとSSDが搭載されたデータ保護に特化したサーバだ。とはいえOSは同社のNASで使われている「DiskStation Manager」(DSM)ではなく、新開発されたものが搭載されている。

 このソリューションは“組織のデータ保護に関する工数やIT管理者の業務負荷を大きく減らす”ことに貢献するというが、一体どのようなものなのか。同社へのインタビューを通じて、その内容を追った。

コスト、複雑化、ランサムウェア──企業がデータの保護で抱える課題

 企業や組織が持つあらゆるデータは経営にとって大きな資産であり、適切な管理が求められる重要なものだ。テクノロジーの発展に伴ってその価値は増えていく一方で、社内におけるデータの取り扱いコストはますます増えていく。そんな市場の最前線にいるSynologyも、企業がそうした負担に悩まされていると説明する。

Synology: 企業や組織はデータ保護のソリューションを導入検討する段階とソリューションの運用管理、2段階で課題を抱えるケースがあります。

(1)導入前に調査や選定でコストがかかる

Synology: まず導入検討段階についてです。バックアップする端末やサービスに対し、CPUやメモリ、ストレージ容量など含むハードウェア、ソフトウェア、ソフトウェアのライセンス契約、ハードウェア保守契約、オペレーティングシステム──などを個別に調査して導入するものを選定、さらに社内システム全体との互換性やパフォーマンス、コストも考慮する必要があります。

 バックアップ対象のデータの種類が複雑になると、検討しなくてはいけないことも膨大になります。システムを導入するまでに大量の専門知識が必要とされる上に、非常に時間がかかります。

(2)IT管理者の負担が大きすぎる

Synology: 次に運用管理の問題です。企業は多くのプラットフォームやサービスのデータをバックアップするため、複数のソリューションを同時に採用して維持しています。ゆえにIT管理者が覚えなくてはいけない手順は複雑です。

 万が一、バックアップなどで問題が起きた場合、原因がどこにあるかを検証し、そのベンダーに問い合わせなくてはいけません。その後にも問題の再現や検証が必要な場合もあるため、解消するまでに時間がかかります。

 企業規模が拡大していくと、異なる部門や拠点が個別にデータを管理してバックアップしている場合もあります。それによってバックアップが散在したり、バックアップのサイロ化が発生したりしてしまい、IT部門が管理とメンテナンスに多大な時間と労力をかけることにもつながってしまいます。

日本特有の課題は?

 ここまでに紹介した課題は全世界に共通するものだが、特に日本では“ひとり情シス”というワードが生まれるほど、IT管理者のリソース不足が著しいとSynologyは説明する。

Synology: システムの仮想化、クラウド運用、脆弱(ぜいじゃく)性の多発、サイバー攻撃、ランサムウェア──ITリソースを増やさなければならないという現状が明確に見えているにもかかわらず、人が足りないというのは致命的だと感じています。特に中小企業では「ひとり情シス」という悲壮感あふれるキーワードが日本のIT業界を物語っています。

 過度な円安もIT投資にブレーキをかけています。ITリソースが不足している状況でITシステムの全体の最適化は不可能であり、部分的な最適化にとどまってしまうのはしょうがないことです。部分最適で設計、構築されたITシステムはサイロ化され、当然サイロ化されたITシステムのバックアップもサイロ化される……そんな悪循環が生まれています。このような過去と背景を把握した上で、将来のデータ管理やバックアップはどうあるべきなのか。多くの方に見つめ直していただきたいと考えています。

 ──Synologyはこうした課題を放置することで、予期せぬ事態が発生したときに適切な対応ができず、データ損失のリスクが大幅に高まると警鐘を鳴らす。さらにIT管理者のリソースが少ない場合、人為的な操作ミスも発生しやすくなる。そして責任がその担当者が負わされる──こんな悲しいことはないだろう。

Synologyの新しい「ActiveProtect アプライアンス」とは何か

 Synologyが「COMPUTEX TAIPEI 2024」のタイミングに合わせて発表したActiveProtect アプライアンスは、そうした課題を一気に解決できるソリューションだ。特にバックアップ基盤の簡素化、ランサムウェアに対する防御力の強化、優れたパフォーマンスによるバックアップ効率の向上が特徴となっている。

photo ActiveProtect アプライアンスを構成するハードウェア
photo

従来のNASで同じようなシステムを組もうとすると……

 ActiveProtect アプライアンスのメリットを分かりやすくするために、従来のNASで同様の仕組みを構築する場合の手順を振り返ってみよう。

 まずはNAS導入時にユーザー(管理者やその組織)がドライブの容量や冗長性(RAID)、ボリュームなどを含むストレージの配置を自分で計画しなければならない。バックアップのソフトウェアも導入する場合、バックアップ先となるストレージも各自で選定し、さまざまな設定やシステムを構成する必要があった。

 一方、ActiveProtect アプライアンスは全く異なる概念で生み出されたものだ。初期設定の段階では、ユーザーがストレージに関する選定やセッティング、そしてソフトウェアの設定を行う必要がない。

 バックアップする端末やサービスに対して「バックアップサーバはどのぐらいのCPUパフォーマンスとメモリ、ストレージ容量を必要とするか、どんなRAIDを組むべきか」──Synologyがバックアップにおいてよくある現場のシナリオや規模に対し、必要なパフォーマンスをあらかじめ見積もってActiveProtect アプライアンスのハードウェアが既にデザインされている。

photo

 導入も非常に簡略化されている。初期設定は10〜15分ほどで完了し、ユーザーがサーバ名やネットワークを設定すれば、直ちにデータのバックアップを実行できる。

 また、さまざまな機能を単一のプラットフォーム上で提供できるので、クラスタにある全てのバックアップサーバとタスクを1つのプラットフォームで管理できる。さらにActiveProtect アプライアンスでは、1つのクラスタで最大2500台のバックアップサーバと15万台の端末を管理できる上に、一括で保護に関するプランを適用できる。これはIT管理者の負担を軽減させることに大きく役立つ。

既存のSynologyソリューションと何が違うのか

 SynologyのNASは、これまでもActive Backupスイートを使って企業や組織のデータをバックアップできた。今後も引き続き費用対効果の高いデータ保護ソリューションとして利用できる。

 今回のActiveProtect アプライアンスは、従来の「Active Backup for Business」のように多くのワークフローを保護することができることに加えて、複数拠点のサーバ管理からイミュータブル(不変性)とエアギャップ(バックアップ環境のオフライン化)によるランサムウェア対策まで、全てを一元管理できるようになる。これはソフトウェアとハードウェアが完全に統合されたソリューションである強みが発揮されている。

photo ActiveProtect アプライアンスの管理画面イメージ

バックアップとセキュリティにおけるパフォーマンスについて

 Synologyは、ActiveProtect アプライアンスの代表的な特徴として「信頼性のある回復性」「優れた性能」も挙げている。

「信頼性のある回復性」

Synology: まずは回復性について説明します。バックアップデータが安全に保存され、そして必要な時に必ず復元できるように、イミュータブルとエアギャップを導入し、データをランサムウェアによる脅威から隔離します。そしてバックアップ検証と復旧訓練を実行することによって、バックアップデータの可用性を確保します。さらに柔軟な復元オプションを提供し、サービスの中断が発生した場合、必要に応じて復元することができます。

 イミュータブルは、搭載されたライトワンス技術(WORM)によって実現しています。重要なバックアップデータをロックし、データ改ざんを防ぎます。

 イミューダブルこそActiveProtect アプライアンスがソフトウェアとハードウェアを統合したことによる大きなメリットです。一部のバックアップソフトではイミュータブルを実現するために、対応する特定のストレージを選定する必要があるため、プロセスや設定手順の効率に影響してしまいます。この問題を解決するのがActiveProtect アプライアンスの特徴です。

 エアギャップはIPアドレスのブロックリストによるアクセス制限やサーバのオフラインまたはシャットダウンによる物理的な隔離を利用して、バックアップデータを脅威から隔離し、データの整合性を確保します。

 バックアップの検証も可能です。搭載されているハイパーバイザーと組み合わせ、仮想マシンや物理サーバのバックアップ後、バックアップしたデバイスを起動した検証結果を録画し、録画でバックアップデータの可用性を確保します。

 搭載されているハイパーバイザーを利用することで、より実践に即した訓練を定期的に実施することができます。実際の業務環境(本番サイト)に影響を与えることなく、バックアップデータが確実に復元できることを確認できます。ハイパーバイザーを跨いでの復元など柔軟な復元オプションを提供します。

 改ざん防止のイミュータブル機能、エアギャップとバックアップ検証機能を提供しているため、ActiveProtect アプライアンスによって、データのコピーを3つ用意して、2つの異なるメディアに保存、もう1つは別の場所(オフサイト)に保管する「3-2-1-1-0ルール」を実現できます。

「優れた性能」

Synology: 次に優れた性能について説明します。Synologyは長年バックアップに注力してきた経験を持っており、バックアップに必要なストレージ設定やソフトウェア設定、ハードウェアパフォーマンスをよく理解しています。それらを基に設計した専用のハードウェアとソフトウェアは、最高の性能を発揮できる自信があります。

 重複排除技術も備えています。転送される重複データが99%削減され、バックアップの効率を向上させます。クライアントにエージェントをインストールすると、バックアップする際にエージェントがバックアップサーバと重複データがあるかを確認してから転送するので、バックアップ時間を短縮しながらストレージ容量を大幅に節約できます。

「ActiveProtect アプライアンス」で導入/管理/運用のコストと負担を軽減できる

 SynologyはActiveProtect アプライアンスをあらゆる業界のあらゆる規模の組織や規模に活用してもらえると考えている。現時点では大企業向けに1モデルを用意しているが、今後は中小企業向けにも製品ラインアップを拡充する予定だ。

 ActiveProtect アプライアンスを企業や組織に導入することは、経営という観点でもメリットがある。

Synology: 市販のバックアップソフトは、サーバ単位やCPUのソケット単位、サーバの容量単位でのライセンスに加えて、メンテナンス費用も含めて合算することが一般的です。一方でActiveProtect アプライアンスは従量制のライセンスとなります。システム導入時の初期費用を抑えられる他、コストの見積もりと管理が容易です。

 ──もちろんIT管理者の負担を大幅に軽減できるソリューションとしても、ActiveProtect アプライアンスは大いに役立つだろう。単一のプラットフォームであることによってメンテナンス業務の簡略化とバックアップの効率化が期待できる。

Synology: 「バックアップ、どうされていますか?」──このような質問は、企業や組織のデータやストレージに限った問題ではなく、ITシステム全体に関わるマジックワードだと思っています。複雑化するITシステム、高度化する技術革新、それらに加えて予測不能な自然災害やサイバー攻撃など、そうした脅威を限られた「人・モノ・金」で乗り切る必要があります。

photo

 もしデータやストレージに関わる生産性、効率化、収益性で課題を感じられているなら、気軽にSynologyへ相談していただきたいです。私たちがあなたに貢献できることがきっとあります。

 ──Synology Japanは、現在日本で開催されている「Interop Tokyo 2024」(6月12〜14日、幕張メッセ)に、今回紹介したActiveProtectアプライアンスを国内で初めて展示している。Synologyが提供するエンタープライズ向けのソリューションについて知るチャンスなので、足を運んでみてはいかがだろうか。

photo 詳細はバナーをクリック

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.


提供:Synology Japan株式会社
アイティメディア営業企画/制作:ITmedia PC USER 編集部/掲載内容有効期限:2024年6月23日

関連リンク