フィリップスのゲーミングデバイスブランド「Evnia」から、QD-OLED(量子ドット+有機EL)採用のゲーミングディスプレイ「27M2N8800/11」が登場した。プレミアムなゲーム環境にうってつけの1台だ。
高精細なグラフィックスが売りのゲームを遊ぶときにこだわりたいのが、ずばりディスプレイだ。映像を映し出すディスプレイの性能が低ければ、クリエイターがプレイヤーに表現したかった本来の美しさや没入感を余すことなく体感することは難しいだろう。
そこで今回は、フィリップスのゲーミングデバイスブランド「Evnia」(エヴニア)から登場したQD-OLED(量子ドット+有機EL)採用のゲーミングディスプレイ「27M2N8800/11」の魅力を紹介しよう。ゲームの世界に深く没入したい人におすすめのプレミムな製品だ。
最初に、現在のゲーム市場の動向について簡単におさらいしておこう。2025年はゲームにとって“進化”の1年だ。年始にはPC向けのグラフィックスカード(GPU)において、二大巨頭となるNVIDIAとAMDから新製品が次々とリリースされている。
最新のNVIDIA「GeForce RTX 5000シリーズ」、AMD「Radeon RX 9000シリーズ」は、従来のGPUと比べて高解像度の環境や高いグラフィックス設定でのゲームプレイが快適に行えるようになった。ハイエンドモデルだけでなく、エントリーモデルまで最新世代のGPUが出そろったことで、PCのアップグレードを考えている、または既にアップグレードを行った人も多いはずだ。
もちろん、PCだけでなく家庭用ゲーム機も近年は大きな進化を迎えている。7年ぶりの新型ゲーム機として登場した任天堂の「Nintendo Switch 2」は、4K解像度やHDRに対応、ソニーも家庭用ゲーム機の上位モデル「PlayStation 5 Pro」を投入し、より美しい画面、そして高解像度/高リフレッシュレートでのゲームプレイ環境が珍しいものではなくなりつつある。
これら新型のGPUやゲーム機の性能を余すことなく活用した新作ゲームタイトルも、2025年から2026年にかけて多数控えている。新作かつ大作のゲームは内容はもちろんのこと、今まで以上に美しくなったグラフィックスへの期待度も高い。
よって、美しくなったグラフィックスを堪能するにはディスプレイも高性能なモデルを選ぶ必要があり、特に最近は色域が広く鮮やかな映像が表示できる「有機EL」(OLED)と、滑らかな映像を表示できる「高いリフレッシュレート」が、ゲーミングディスプレイにおける注目のスペックになっている。
ここからは、今回オススメする27M2N8800/11の中身を紹介していこう。同機はフィリップスのゲーミングブランド「Evnia」の中でも、ハイエンドモデルに位置付けられる。
最新のゲームを最高の体験でプレイするためには、高精細なグラフィックを滑らかに、そして美しく表示できるディスプレイが不可欠だ。具体的には、高解像度パネル、有機EL、そして高いリフレッシュレートの3要素が重要となる。
27M2N8800/11は、これら全ての要素を満たしている。ディスプレイの解像度は4K(3840×2160ピクセル)で、パネルにはQD-OLED(量子ドット+有機EL)を採用する。最大リフレッシュレートは240Hzと高速だ。QD-OLEDは市販TVのハイエンドモデルにも採用されている高品質/高性能を売りで、特に従来の有機ELと比べると、応答速度の速さが特徴だ。
応答速度とは、ディスプレイの1ピクセル(画素)が異なる色に切り替わるまでの時間である。応答速度が速ければ、表示される映像のブレやぼけを抑制できる。
27M2N8800/11は、スペック上「Gray to Gray 0.03ms」と非常に高速な応答速度を誇る。この高速な応答速度を240Hzの高いリフレッシュレートと組み合わせることで、映像はより滑らかに、そして4Kの高精細さを犠牲にすることなく表示できる。
また、通常の有機ELと比べ最大輝度も明るいため、映像の明暗をよりくっきりと表示できるHDRの効果も分かりやすい。27M2N8800/11は「DisplayHDR TrueBlack 400」認証も取得しており、HDR映像の表示性能が高いことが外部の機関からも認定されている。
特に最新のゲームタイトルでグラフィックを売りにするものはHDR表示に対応していることも多いため、高精細な映像とHDRの組み合わせで、より没入感の高いゲーム体験を得られる。
画面サイズも27型なので小さすぎず、大きすぎないサイズ感であり、設置するデスクのサイズも選ばない。ゲームをプレイするにも通常のPC作業を行うにも十分に見やすいサイズだ。
映像入力もDisplayPort 2.1が1基、HDMI 2.1が2基と多く、PC以外に家庭用ゲーム機を常時つないだままにしておけるのも、使い勝手が高いといえる。
ここからは、27M2N8800/11の実機をチェックしていこう。有機ELを採用しているだけあって、一見しただけでも画面はかなり鮮やかだ。ディスプレイ解像度は4K(3840×2160ピクセル)で、デスクトップ画面を表示しただけでも精細に映り、1画面の情報量も多い。
ディスプレイベゼルも細く、表示内容に集中できる点も評価できる。特に数年前の液晶ディスプレイから買い替えるのであれば、画面の美しさだけでなく、ベゼルの細さも含めて新しいディスプレイを導入した感動が得られるはずだ。
OLEDを採用したTVなどと同様に、側面から見た27M2N8800/11は、そのディスプレイパネルの薄さに驚かされる。PCデスクのレイアウトによってはディスプレイを側面や背面から見る機会もあるだろうが、その際の見た目の美しさも、「最新のディスプレイを使っている」と感じられるポイントだ。これは使用感に直結しない部分ではあるが、満足度を高める要素となる。
映像入力端子はディスプレイ下部にまとめられている。DisplayPort 2.1やHDMIポートに加え、USBポートも備わっている。PC本体とUSB Type-B端子で接続すれば、簡易的なUSBハブとしても機能するため、キーボードやマウスのレシーバー、USBマイクなどのゲーミングデバイスを接続するのに便利だろう。
また、複数本のケーブルをつないだ場合でも、スタンド部分にケーブルをまとめられるようになっている。27M2N8800/11のスタンドは「コンパクト Ergo ベース」とも呼ばれ、見た目以上に機能が豊富である。
画面の位置調整は、前後の傾斜に加え、左右の位置調整も可能だ。デュアルディスプレイで配置する際など、ちょうどいい角度に調整しやすい。さらに、画面の高さはデスクの天板ぎりぎりの位置まで下げられるため、設置位置やゲームのプレイスタイルに合わせ、別途ディスプレイアームを用意せずとも好きなポジションで使用できる。
27M2N8800/11は、スタンドとディスプレイをユーザー自身で組み立てる必要があるが、その際にドライバーなどの工具は不要だ。スタンドの脚部は取り付け済みのツールレスネジを回すだけで固定でき、スタンドとディスプレイ本体もヒンジ部分を押し込むだけでロックされる。
付属品も充実しており、電源ケーブルだけでなく、DisplayPortケーブル、HDMIケーブルも用意されている。そのため、別途ケーブルを用意せずともPCやゲームコンソールと接続し、すぐに使い始めることができるだろう。
27M2N8800/11に実際にゲーミングPCをつないでみたが、240Hzの高いリフレッシュレートによる映像の滑らかさが特に気持ちよく感じられた。
ゲーミングPCに搭載されているGPUの多くは「フレーム生成」機能を利用できる。フレームレートが従来の60fps前後から、設定などにもよるが200〜300fpsと、かなり高い平均フレームレートでプレイできる。
だが、一般的なディスプレイでは60Hz、エントリーモデルのゲーミングディスプレイでは120〜144Hz程度と、高性能なGPUによる高いフレームレートをフルに生かしきる表示能力がない。しかし、27M2N8800/11が持つ高いリフレッシュレートの表示性能をがあれば、多くのゲームで今まで以上に滑らかな画面表示を堪能できるようになる。
また、HDRの効果も大きい。暗いシーンでのグッと締まった黒の色味や、今まで真っ黒に見えていた部分のグラデーションのテクスチャを確認できる表示能力の高さは、没入感も高めてくれる。
もちろん、明暗差の大きなシーンでも、今まで以上に明るい部分が“本当の照明に照らされているかのよう”にも見え、グラフィックを売りにするゲームとの相性はかなり高いと感じた。
映りだけだけでなく、ディスプレイの操作性も高い。背面にある電源ボタンを兼ねるジョイスティックは、表示設定を調整するOSDメニューの呼び出しと、その操作が抜群に行いやすい。
OSDメニューにはゲームプレイに便利な機能も多数用意されており、例えばFPSゲーム時にエイムをしやすくする「クロスヘア」の表示機能もある。また表示するコンテンツに合わせた色設定のプリセットを簡単に切り替えられる。
また、27M2N8800/11はゲーム以外にも向いているディスプレイだ。これまで紹介してきた通り、有機ELの発色の良さは「映像視聴」にも向いている。PCをつないで動画配信サービスで映画を見たり、Blu-rayなど映像ソフトの再生能を持ったゲームコンソールをつないで、それらの視聴を行ったりする用途にも向いている。
さらに発色の良さを生かし、写真や動画の編集といったクリエイティブな作業との相性もバッチリだ。色域が広いこと、そして解像度が高いことで、高解像度の写真の編集や、4K動画の編集といった高度なコンテンツ作成作業を頻繁に行う人にもオススメできるディスプレイだ。
もちろん、日常的なPC作業においても27M2N8800/11の高画質が生きてくる。
淡い色で塗りつぶされた表計算ソフトのセルの見分けも付きやすく、Webページの閲覧においても高いリフレッシュレートのおかげで画面のスクロールが滑らかになるなど、体験としての進化を感じられる場面はかなり多い。
ここまで紹介した通り、27M2N8800/11は、現時点で最高峰のゲーミングディスプレイの1台であり、ゲームに限らずさまざまなコンテンツ視聴やPC操作においても、今までにない体験を得られるディスプレイだ。
最新の有機ELであるQD-OLEDの発色の高さや応答速度の速さ、4K解像度による高精細なグラフィックの表示は、何を表示しても没入感が高い。既にクリアしたゲームや何度も見た映画であっても、27M2N8800/11に表示すると新たな発見もあるなど、コンテンツをむしゃぶりつくすにはもってこいのディスプレイだ。
一方でここまでの性能は求めていない、自分にはオーバースペックかもと感じた人もいるだろう。そんな人には豊富なフィリップスのEvniaのゲーミングディスプレイのラインアップから、自分に合った1台を選ぶといいだろう。
特に最新ラインアップの中から選ぶとすれば、27M2N8800/11と同じ27型で、IPS方式の液晶パネルを採用した「27M2N5501/11」はオススメの1台だ。
ディスプレイ解像度はWQHD(2560×1440ピクセル)で、この解像度までならエントリークラスのGPUでも、フレーム生成や超解像技術で十分に滑らかなゲーム画面を表示できる。
リフレッシュレートも最大180Hzと高速なので、ハイエンドのゲーミングPCを使っていない場合や、ゲームコンソール主体の利用であれば性能が不足することもない。
また、フィリップスのEvniaシリーズには「まるっと5年保証」が付帯されている。まるっと5年保証の対象はディスプレイ本体だけでなく、スタンドやケーブルなど、購入時にセットになっている付属品全てが対象だ。
さらに修理にかかる往復の送料も無料、修理品の発送に必要な箱も無料で用意してもらえるなど、サポートに関しても至れり尽くせりだ。ディスプレイはPCの周辺機器の中でも使用期間が長いものだけに、ここまで手厚いサポートが付帯してくることで、性能以外の面でも「選びたい」となるだろう。
これからゲーム環境のアップグレードを考えている人は、27M2N8800/11をはじめ、性能と安心の両方が備わったフィリップスのEvniaシリーズから、自分にあったゲーミングディスプレイを選んでしてほしい。
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アイティメディア営業企画/制作:ITmedia PC USER 編集部/掲載内容有効期限:2025年8月5日