スイス発のオンラインストレージサービス「pCloud」(ピークラウド)は、フリーランス/副業にもピッタリな機能を多数そろえている。他のオンラインストレージと比べて、どのような特徴があるのかを解説しよう。
データの受け渡しにオンラインストレージを使うのは、今や常識と言っていい。インフラの発達によってギガ単位のファイルが手軽に送れるようになった昨今、対面での受け渡しや郵送を必要とせず、深夜だろうが早朝だろうが、好きなタイミングでダウンロードが行えるオンラインストレージは、ビジネスユーザーのみならず、一般のユーザーにとっても身近な存在だ。
もっともこうした場合、数あるサービスのどれに大切なデータを委ねるかは、1つのポイントとなる。サービスの使い勝手が悪かったり、容量や価格などに制限があったりする状態で使っていると、せっかくのオンラインストレージの便利さは実感できないものだ。
信頼できるサービスを余裕を持って使えることが、1つの重要なポイントになるというわけだ。
こうした場合に有力な選択肢として浮上するのが、スイス発のオンラインストレージサービス「pCloud」(ピークラウド)だ。フリーランス/副業にもピッタリだとして日本でも利用者が増えつつあるこのサービスだが、他のオンラインストレージと比べてどのような特徴があるのかを見ていこう。
pCloudはスイス発のオンラインストレージサービスで、その歴史はすでに10年以上にも及ぶ。ユーザー数は全世界に2000万人超となり、海外では大企業への導入例も豊富だ。2020年にはUIや問い合わせ窓口も日本語化され、国内でも愛用者は口コミでじわじわと増えつつある。
他のオンラインストレージサービスと同様、WindowsやmacOS、Linux、さらにスマホアプリを使ってiOSやAndroidからも利用できるといったマルチプラットフォームに対応しているのはもちろんだが、他サービスにない特徴としてよく挙げられるのが、買い切りプランの存在だ。
オンラインストレージの多くは月払いや年払いを採用しており、長期的に見ると、かなりのコスト負担になる。こうした場合に、NAS(Network Attached Storage)やローカルHDDと同様に、自分にとって必要な容量を初回一括でポンと買ってしまい、以後は定期的な支払いなしで利用できるという夢のようなプランが、この買い切りプランだ。正確には「最大99年」もしくは「アカウントの所有者が亡くなるまで」継続して利用できるとされている。
もちろんそのためには、初期費用がリーズナブルであること、そしてサービス自体が長期にわたって継続することが絶対条件となる。まずコスト面については、NASやローカルHDDを購入するのと比べて容量あたりの単価はそう大きく変わらず、しかもNASやHDDと違って、ドライブの破損や故障の心配から解放される。もちろん盗難や紛失の恐れもない。
また、pCloudのサービス自体は日本国内でも10年以上継続しており実績も十分。独立系のサービスゆえに、系列の他サービスに問題が発生して突如サービスが終了する恐れも低いと考えられる。「実際に使ってみたら、思っていた使い方ができなかった……」という場合のために、14日間の返金保証も用意されているのも安心だ。
将来的に値上げの可能性もある月払いや年払いと違って、支払いが初回の1回限りとなる買い切りプランは長期的な支出の計画も立てやすい。毎月の為替レートを気にする必要も全くない。まさにフリーランスや副業に向いたサービスであるといえるだろう。
そんなpCloudは、スマホを始めさまざまなプラットフォームのサポートはもちろんのこと、スマホで撮った写真の自動バックアップ機能、他ユーザーとの共有機能、最大30日にわたってファイルを過去のバージョンに書き戻せる履歴機能など、個人向けオンラインストレージとしてのトレンドもしっかり押さえている。
どちらかというとpCloudの特徴は、数あるオンラインストレージの中でも有数の多機能性だ。他のオンラインストレージにはない機能も多く、「こんなこともできるのか」と驚かされることもしばしばある。
本記事では、その一端を見てみたい。なお、前述した買い切りプランに含まれず、別途契約が必要な機能についてはその旨を記載している。
まずは「パブリックフォルダ機能」だ。pCloudの容量の一部を使って簡易的なWebページを作成できる機能で、フリーランスや副業を行っているユーザーにとっては、相手にアピールするためのポートフォリオを作成、公開するのに重宝する。
Webページを一から作るのと違って手間もかからず、もちろんダウンロードリンクの設置も可能だ。なお利用にはアップグレード(月4.99ドルから)が必要になる。
相手にファイルをアップロードしてもらうための領域をあらかじめ用意しておくことで、外部からファイルを受信できる機能だ。ファイルが1箇所に集約されるため、移動や集約の必要がなく、またアップロードする側からするとメールアドレスといった個人情報を明かさずに送信できる利点がある。
勉強会で使った資料の収集や、旅行で各自が撮った写真をアップしてもらう用途に活躍するだろう。
Windowsのエクスプローラー上で、pCloudの領域をローカルドライブのように扱えるpCloud Driveも、利用頻度の高い機能だ。Webベースで動作する他の機能と異なり、ソフトのインストールが必要となるが、併せてバックアップや同期機能も利用できるようになるなど、導入のメリットは大きい。Windowsユーザーならば必ず試してみたい機能の1つだ。
この他に「pCloud Drive」をインストールした環境では、ローカルのファイルをバックアップする機能や、フォルダ間の同期を行う機能などが使えるようになる。前述の「ファイルリクエスト機能」のフォルダ指定もここから行うさらに必要に応じて「pCloud Encryption」による暗号化も利用できる。オンラインストレージにおいてファイルのセキュリティは何より重視されるべきだが、かといって全てのファイルに暗号化を施すと、プレビュー表示1つとっても支障が生じるようになる。何事もバランスが肝心だ。
そこでpCloudでは、パスワードで保護された一般的な作業領域とは別に、エンドツーエンド暗号化で保護されるCryptoフォルダも提供することで、ファイルの重要度に応じて使い分けられる。
こちらは前述の買い切りプランとは別のサブスク契約(月4.99ドル)となっており、もし必要がない場合は無駄なコストを負担する必要もない。
さらに、1回限りのファイル送信用途であれば、期限を定めて相手にダウンロードを促せる「pCloud Transfer」なる転送機能が利用できる。ファイルの受け渡しが終われば適切なタイミングで自動的に削除されるので、保存容量を無駄に消費することもない。
この他、pCloudユーザーの特典として、パスワードマネージャー機能「pCloud Pass」が利用できるのも強みだ。クラウドに保存したパスワードやクレジットカード情報のデバイス間での共有およびフォームへの自動入力を可能にするこの機能、生体認証によるロック解除やオートロック、タグ分類など、安全快適に使える工夫が凝らされている。パスワードのインポートにも対応しているため、他サービスからの移行も容易だ。
このように、さまざまな機能を持つpCloudだが、買い切りプランの存在こそが大きな特徴といえる。生涯にわたって使い続けられるということは、購入を決めるタイミングが早ければ早いほど、その恩恵を受けられるということになる。
これは言い換えれば、長期的に保存するデータを格納しておくにはかなり都合がいいということになる。具体的には、過去7年分の保存が義務付けられている確定申告の電子データは、生涯使えるpCloudに集約しておくことで、必要なときにいつでもどこからでも呼び出せる他、外部の税理士との共有もスムーズに行えるだろう。
ちなみにpCloudのスマホアプリには、請求書や契約書を取り込んでオンラインで保存するためのドキュメントスキャナー機能も用意されているので、電子保存へとかじを切りつつある確定申告回りのデータ保存とは相性がよい。他にも身の回りのデータで、長期保存を要するものの保存先は、pCloudが適任といえるだろう。
この機会にpCloudに触れてみて、生涯使うにふさわしいサービスなのか、確かめてみてはいかがだろうか。
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提供:pCloud AG, LTD
アイティメディア営業企画/制作:ITmedia PC USER 編集部/掲載内容有効期限:2025年10月30日