> レビュー		2003年6月2日　09:00 PM 更新

高機能インクジェット複合機の最右翼
キヤノン　PIXUS MP730（2/3）

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事務機ライクなフォルムにパーソナル向け機能をミックス

　家庭向け製品の色が濃いインクジェット複合機の中にあって、「PIXUS MP730」はOA機器寄りのスペックやフォルムを持つ。大柄な筐体や機能性優先の操作パネルなど、その風貌は「PIXUS MP5」「同MP10」とは異質だ。機能面でもFAXや自動原稿送り装置（ADF）を標準装備するなど、ビジネス用途を強く意識した構成となっている。

本体サイズは439（W）×496（D）×326（H）ミリ、重量は約12.8キロ。大柄な製品が多いインクジェット複合機の中でも、PIXUS MP730はひときわ大きい。個人用に買うのであれば、設置スペースをあらかじめ確認しておきたい

※必要スペースの目安となるように、可動部を全開にして撮影しています。また、カメラ位置などの関係で、実際のサイズとは違った見え方になる場合があります

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スキャナ部の原稿カバーの上にはADFが標準装備されている

　本格的な普通紙FAXとして利用可能なのはもちろん、USBケーブルで接続されたPCから、直接FAX送信を行うことも可能だ。FAXドライバはプリンタとして組み込まれるため、あらゆるアプリケーションから送信できる。また、ADFが追加されたことで、電子ファイリング用のドキュメントスキャナとしても利用できる。アドビ システムズの「Acrobat」などと組み合わせて使うと、効果的に紙文書を電子ファイリングすることが可能だ。PCユーザーの中でも、特にビジネスへの応用を強く意識している人に向いた機種と言える。

　このように事務機色の強い本機だが、コンシューマー向けの機能も同時に与えられている。メモリカードからのダイレクト印刷機能などがそうだ。プリンタ部の高性能と相まって、手軽な写真印刷用プリンタとして十分以上の性能を発揮してくれる。

本体の前面部には、コンパクトフラッシュType I/II、メモリースティック、スマートメディア、SDメモリーカード、マルチメディアカードの5種類に対応したカードスロットが用意されている

　SOHOユーザーならば、仕事に使えるパフォーマンスを得られ、そのうえでちょっとしたお楽しみも得られる。また、ビジネス、パーソナルともに、簡単操作でホワイトレーベルのCDにダイレクト印刷する機能は役立つだろう。CD-Rへの印刷ソフトウェアも、もちろんバンドルされている。

クラストップの実力を持つプリンタ部

　「PIXUS 850i」譲りの高画質4色プリントエンジンも、非常に大きな魅力と言えるだろう。PIXUS 850iは4色プリンタの中でも、最も高画質。特に写真画質は、6色インク機に迫る階調性だ。それと全く同じプリンタが、本機の中に内蔵されている。

[本田雅一, ITmedia ]

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