> ニュース 2003年6月17日 09:14 PM 更新

サイボウズのグループウェア新製品「サイボウズ Office 6」発表


 サイボウズは6月17日、中小規模企業向けWebグループウェア「サイボウズ Office/AG」シリーズの新製品「サイボウズ Office 6」の発表会を六本木ヒルズで開催した。

 「サイボウズ AG/Office」シリーズは、現在グループウェアソフトのシェア第2位。サイボウズ CEOの高須賀宣氏は「Office 6で今年はシェア第1位を目指す」と宣言した。

 出荷は2003年夏の予定。すでに夏に突入しているとも言えなくないが、サイボウズに確認したところ、現時点では、発売時期をこれ以上絞り込むことが出来ないとしている。

 最も標準的な「サイボウズ Office 6 基本セット」50ユーザー版の価格は19万8000円。携帯電話へのメール機能を追加するオプション「サイボウズ Office 6 ケータイ/ポケット」50ユーザー版が9万9800円。

 また、従来製品のサイボウズ AGでは最大200ユーザーまでだったが、Office 6からユーザー数無制限パッケージが登場。「サイボウズ Office 6 基本セット」無制限版で138万円となっている。


サイボウズCEOの高須賀宣氏。「今後一年間で新規35万ユーザーを目指す」

 製品名はOfficeとなっているが、機能はMicrosoft Outlookと同様、スケジュール、社内メール、掲示板などの情報を共有するグループウェアソフト。もともとサイボウズは、グループウェアソフトに「サイボウズ Office」というネーミングをつけていたが、2002年に出荷したバージョンから「サイボウズ AG」に変更。

 しかし、グループウェアという側面をアピールしたため、使うのが難しいといったイメージが強くなってしまったらしい。そこで、誰でも使える使いやすさをもう一度アピールするため、今回のバージョンアップでは、製品名に「サイボウズ Office」を復活させた。

 シェア拡大のために必要なのは、「クライアントの企業が導入するメリットを感じられること。そのメリットとは、多くのユーザーに使ってもらえること」(高須賀氏)。そして、多くのユーザーに使ってもらえるためには「使いやすいユーザーインタフェースでユーザビリティを向上させる」と高須賀氏は考える。


サイボウズが考えるユーザーインタフェースデザインの三大要素。それぞれはトレードオフの関係にあり、例えばデザインに特化すると使いにくく、搭載機能が制限される。肝心なのはバランスよくデザインすることであるが、その中で、サイボウズはユーザビリティを重視したデザインを行っている

 このように、サイボウズがソフトウェア開発で最も重視している「ユーザビリティ」。サイボウズOffice 6では、このために新しく開発した「Harmony」ユーザーインタフェースを搭載している。


サイボウズ Office 6の初期画面。デザイン化されたアイコンメニューがトップに配置され、スケジュール、ToDoリスト、アラームなどが配置される。スクロールすると下にもメニューが配置されているが、標準状態の画面は800×600ドットで区切りよく表示できるようにレイアウトされている

 Harmonyはレイアウトを統一することで、メールやスケジュールなど、異なる機能の画面でも、操作の規則性を確立。一つの機能を習得すれば、ほかの機能も同じように使いこなせるようになっている。また、現在操作しているメニューの階層や、入力項目ごとに必要になるメニューを表示する「状況依存メニュー」の導入で、手戻り操作が発生しない使いやすさを実現している。


会議設定機能で状況依存メニューを表示。「ホテルを予約」「外出ツールを使う」などの機能にすぐ移行できるようになっている。なお、表示するメニューのユーザーカスタマイズには対応していない

 個人の好みや使い方に合わせた、デスクトップカスタマイズ機能は拡張され「My デスクトップ」「My デザイン」となった。「My デスクトップ」はよく使う機能の画面をトップに置いたり、常にチェックするデータのグラフの表示が可能。レイアウトの変更もマウスで簡単に行える。Myデザインでは、デスクトップのカラーリングやデザインを、用意されている8種類の中から選択できる。


My デスクトップ機能でカスタマイズしたデスクトップ。株価情報のグラフや業績グラフなど、常時チェックしておきたいデータをデスクトップに配置できる

 サイボウズ Office 6の販売チャネルは、従来どおり、インターネットからのダウンロード販売のみ。Webサイトからは60日間限定の体験版もダウンロードできる。

 また、専任のシステム管理者がいない企業でも導入できるように、サーバ運用の経験がないユーザーに対しては、ニフティやファーストサーバといった、ホスティング・ASP協業パートナーを紹介。セキュリティスキルに不安がある場合も、日本ベリサインなどのセキュリティ運用事業者に委託できる態勢を用意している。


発表会では、マーケティングで協業する「コミュニケーションパートナー」として「明和電機」との提携も明らかに。会場には同社代表取締役社長の土佐信道氏が駆けつけ、パフォーマンスを披露。両社が業務提携に至った理由は「ITを大衆化したいサイボウズと、芸術を大衆化したい明和電機。キーワードは大衆化!」ということらしいが、今ひとつぴんとこない。と、思っていたら土佐氏がガチャコンを取り出した


土佐氏「最近のリモコンは、ボタンがたくさんあるから、かえって使いにくい。このガチャコンはスイッチが二つだけ。だから誰でも使えます」高須賀氏「サイボウズ Office 6もガチャコンのように使いやすいんですよ」なるほど、それが言いたかったのか

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[長浜和也, ITmedia ]

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