> レビュー 2003年9月5日 08:27 AM 更新

ハードディスクに「秘密のドライブ」を作るUSBキー――飛鳥

「シークレットドライブ」は、USBポートにキーを挿すだけで仮想ドライブが出現し、抜けば秘密のドライブが見えなくなるというデータ秘匿ツールだ。その手軽さもさることながら、3000円台という価格設定で、気楽に自分専用のデータ保護ツールとして購入できるのがウリである。

一味違うオリジナルチップ搭載製品を出す飛鳥

 飛鳥はデジカメを活用するための周辺機器などで昨今注目されているメーカーだ。

 同社の製品には、例えばCardBus対応のコンパクトフラッシュ用PCカードアダプタ「CF32A」がある。従来のコンパクトフラッシュ用アダプタが単にピンの形状を変換するだけだったのに対し、CF32Aは独自のATAコントローラを搭載している。このため、いままで使っていたのと同じコンパクトフラッシュのメモリカードを使用しても、数倍の読み出し速度が実現できるようになる。

 また、コンパクトフラッシュスロットを搭載し、バッテリー駆動が可能なポータブルHDD「Tripper Plus」も人気の商品だ。これは最大40Gバイトの容量を持っていて、液晶画面で操作できるという特徴を持つ。USB 2.0にも対応しており、マイクロドライブも使用可能だ。アダプタを使用すればメモリースティックなどのメディアを使うこともできる。付属する専用外付けバッテリーと併せて使えば180分のバッテリー駆動が可能なため、出先でのバックアップやデータ保存用としては十分な性能を持っている。

 このように、同社はオリジナルLSI設計などをもとにした商品開発を行っている。というのも、同社は電子部品商社では大手である新光商事の関連会社であり、LSI設計では定評のあるワークビットと連携を深めている。それらが特徴のある商品に結びついているというわけだ。

キーを抜き差しするだけ

 さて、前置きが長くなったが、その飛鳥が新たに発売したのが「シークレットドライブ」だ。


鍵をモチーフにした外形

 シークレットドライブはキーの形をした本体と、ハードディスク上に作成した仮想ドライブ、そしてソフトウェアから成り立っている。

 キーの形状をした本体(以下シークレットキーと呼ぶ)をパソコンのUSBポートに挿し込むだけで、インストール時に設定しておいた仮想ドライブが出現する。そして、シークレットキーを抜けばパソコン上から仮想ドライブは姿を消し、アクセスが不可能になるという仕組みだ。

 パスワード形式による保護のように、ログイン/ログオフの手間すら必要ない。いつもと同じようにPCを起動させ、“秘密のドライブ”が必要になったら、シークレットキーで仮想ドライブを出現させ、データを保存し終えたらシークレットキーを抜くだけだ。

 同様のコンセプトを持った製品、あるいはPCそのものにロックをかけることのできる業務用ソリューションはいろいろあるが、このシークレットドライブはWeb通販で3480円という低価格なのがうれしい。それでいて、サイズは今流行のUSBメモリよりも小さいのである(19.2(W)×54(D)×8(H)ミリ、重量70グラム)。

 シークレットキーは、よくあるUSBメモリのようにも見えるが、内部にマスストレージクラスのメモリを搭載しているわけではない。ソフトウェアとドライバで内蔵HDD内に仮想ドライブを設定し、その仮想ドライブを出現させるトリガーとして、USB接続のシークレットキーを使用するという仕組みなのである。


PCのほうで認識するとシークレットキーのLEDが点灯する

 シークレットドライブが使用できる環境は、USB 1.1あるいはUSB 2.0のポートを有していて、Windows 98SE、Me、2000、XPがインストールされたPC/AT互換機である。パッケージにはシークレットキー本体、シークレットドライブセットアップCD-ROM、そして保証書が同梱されている。

複数のキーを使い分けられる

 複数のシークレットキーを使い分けることもできる。共用PCを使用しているのであれば、個人ごとにシークレットキーを使用すれば、アプリケーションだけ共有してデータは自分用の仮想ドライブに……という使い分けもできるだろう。

 シークレットキー一つについて一つの仮想ドライブを作成することができ、1台のPCでは最大32個までの仮想ドライブを作成することができるが、同時接続可能なシークレットキーは16個までとなっている。

 なお、試しにUSBハブを経由してつないでみると、ドライバの再インストールをする必要があった。とはいえ、最初にセットアップをした段階でドライバはHDDにコピーされているはずなので、心配はないだろう。


ドライバはこのようにUSBとIDEの両方がインストールされる

 仮想ドライブは、512Mバイト未満の容量であればFAT16に、512Mバイト以上であればFAT32としてフォーマットされる。一度作成した仮想ドライブは、容量を変更することができないので、余裕を持って作成したほうがいいだろう。どうしても容量変更したければ、一度ドライブを削除して再設定をするしかない。

 また、仮想ドライブを作成したハードディスクに対して、フラグメンテーションの解消やスキャンディスクなどのHDDメンテナンスを行うことは可能である。メンテナンスを行う際には、シークレットキーを抜いて仮想ドライブが動作しない状態で行うと問題なく操作できるそうだ。


仮想ドライブはWindows 98SE/Meで最大2Gバイト、Windows 2000/XPで最大4Gバイトまで設定できる

 万が一シークレットキーが破損した場合でも、仮想ドライブを設定する際の暗証番号と、「シークレットドライブレポート」というファイルがあれば、飛鳥のほうで仮想ドライブの復旧作業をしてもらえる。

 「シークレットドライブレポート」とは、シークレットキーを識別するシークレットコードと、ユーザーが設定した暗証番号のデータを含む暗号化されたファイルのことである。インストール時に登録されるユーティリティー「シークレットドライブメインテナンス」によってこのレポートを作成できるので、念のために作成し安全なメディアなどに保存しておいたほうがよいだろう。むろん、暗証番号を自分で変更した場合には「シークレットドライブレポート」も作り直す必要がある。

手軽な値段で手軽にデータを秘匿できる

 シークレットドライブは、いわゆるアイデア一発型の商品である。とはいえ、3千円台である程度のデータセキュリティができるのはリーズナブルと言ってよい。

 ただし、仮想ドライブを使用している間はシークレットキーを挿し続ける必要があるので、その分USBポート資源を消費することになる。ポートの少ないノートパソコンなどでは、キーがUSBポートを占有し続けても問題ないことを確認してから購入した方がよいだろう。

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▼ 飛鳥

[大出裕之, ITmedia ]

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