> レビュー 2003年10月8日 06:31 PM 更新

軽量コンパクトタイプの代表的ノートPC製品。CPUは1GHzに――Let's note LIGHT R2(2/2)


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 無線LANアダプタには「インテルPRO/Wireless 2100 ネットワーク・コネクション」を搭載。IEEE 802.11bのみの対応ではもはや時代遅れの感もあるが、Centrino準拠とはそういうもの。現状では仕方ないだろう。

 液晶の両側面にアンテナを内蔵しているので、PCカードタイプの無線LANアダプタよりは感度が良さそうだが、実際に使ってみると、少しクセがあるようだ。アクセスポイントが至近距離にある場合は高い感度を見せるのだが、一定の距離を隔て、遮蔽物を間にした場合には急に落ち込んでしまう。

 筆者の自宅では、PCカードタイプのバッファロー(メルコ)「WLI-PCM-L11GP」に切り替えれば、1階でも2階でもどこにいても電波強度は大差なく、実際のアクセススピードも同様だった。しかし、この製品の内蔵無線LANを使った場合は、場所によって電波強度が不安定になり、それが接続速度にも影響を与える。

 厳密な電波・速度測定を行ったわけではないが、インターネット接続速度測定サイトでは、カードでは1、2階ともに4.5Mbps±200Kbps程度だったものが、内蔵では至近距離なら4.8Mbpsほどを叩き出すが、階を隔てると3〜3.5Mbpsほどまでに落ちてしまった(参考のため記しておくと、接続環境はADSL 12Mで、Pentium 4/2.4GHzのデスクトップPCで有線LANを使った場合なら7.5〜8Mbps程度の環境)。

実用的なバッテリー持続時間。ストリーミングビデオ連続再生テストでも3時間の結果

 バッテリー持続時間はカタログ値で約5時間。実際の利用では、CPUやHDDの利用、スタンバイや休止モードの頻度で異なってくるが、最低でも3.5〜4時間程度は持つ感じだ。いずれにしても、普通に持ち運んで使う分には困らないスペックと言える。

 そこで、今回は少し違った用途を想定してみた。ホームネットワークのクライアントPCとしての利用を考え、ネットワーク経由でのストリーミングビデオ鑑賞で最大連続再生時間を測定した。実際、Let'snote LIGHT R2はこうした用途にも適した製品だと思う。

 画面輝度は中間の10/20に、音量はスピーカーで最低限聞き取れる程度の5/20に設定、LAN内のサーバからWindows Mediaエンコーダでストリーミング配信した320×240ピクセルのWindows Media Video 9(WMV9)データ(総ビットレート1128Kbps)を画面全体表示でひたすら再生する。この場合、HDDへのアクセスはほとんど生じないが、無線LANアダプタは常に電力を消費し続ける。

 結果は、最初の警告(バッテリー残量10%)が出たのが、2時間45分が経過した時点、強制的に休止モードに移行したのがちょうど3時間を過ぎたあたりだった。上々の結果と言って良いだろう。

モバイルやホームネットワーククライアント用途で。2台目として購入するなら文句なし

 総合的に見ると、このLet's note LIGHT Rシリーズは、スペック面では立派なノートPCでありながら、いわば“PDA的”な使いこなしが可能なマシンだと思う。

 ノートPC全体を見れば、いま主流となっているのは、少なくともDVD/CD-ROMドライブを内蔵したA4オールインワンだが、こうした製品はデスクトップPCの代替にもなりうるし、初めてパソコンを購入する層にもアピールできる。コストパフォーマンスも高い。一方で、軽量コンパクトを優先した製品では、使い勝手の面に不安を感じることからか(実際にはそれほどでもないと思うが)、どうしてもパソコンに慣れたユーザーがサブマシンとして導入するケースが中心だろう。

 しかし、そうしたユーザーが「モバイル」「ホームネットワーク・クライアント」という方向を想定してマシン選びを行う際には、Let'snote LIGHT R2は抜群のアピール度を持っていることは間違いない。

 価格はオープンプライスだが、量販店などでは18万9800円+ポイント還元13%という価格が一般的なようだ。これなら、コストパフォーマンスもかなり良い。

[浅井研二, ITmedia ]

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