> レビュー 2003年10月10日 08:39 PM 更新

先進機能が満載の10倍ズーム機――「DiMAGE Z1」(2/3)


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自分の背丈の3倍以上の高さがある公園のモニュメントを一気に駆け上って、上に溜まった水を飲む猫を撮影。このような不意のシャッターチャンスにも、AFの合焦が速いZ1なら対応できる

 この高速AFに加えて、Z1はレリーズタイムラグが約0.06秒、撮影間隔も約1.2秒という高速レスポンスを実現。ストロボの要らない明るい屋外の撮影では、実に気持ちよく次々とシャッターを切ることができた。

 ただし、ストロボチャージ時間が必要なフラッシュ撮影では高速レスポンスも生かしきれない。もっとも、これはZ1だけに限らずコンパクトデジカメ全般にいえることだ。だがZ1には、コンパクトデジカメでは珍しい外部ストロボを装着できるアクセサリーシューを装備。同社の銀塩一眼レフカメラ「αシリーズ」用のプログラムフラッシュシリーズが利用できる。


コンパクト機では珍しいアクセサリーシューを装備。Z1内蔵のフラッシュもガイドナンバー12と光量の多いタイプだが、最大ガイドナンバー56の強力な別売り外部フラッシュを使えば、夜間撮影時など撮影の幅が広がる

高性能液晶パネルを共用できる「スイッチファインダー」

 ユニークな装備が、1つの液晶パネルの映像を背面液晶モニターと電子ビューファインダー(EVF)に振り分ける独自の「スイッチファインダー」機構だ。

 Z1には、撮影時に60フレーム/秒という従来の2倍のスピードで高速表示できる液晶パネル「リアルライブビュー」を搭載。動く被写体に対するフレーミングの追従性能が大幅に向上するなど、Z1の高速レスポンスを生かす仕様となっている。


Z1に搭載された高性能液晶パネルは、本当にキレイで見やすい

 もっとも、Z1のような高倍率ズーム機では、手ブレを防ぐ意味からも背面液晶モニター以上にEVFを使用するケースが多くなる。だが、高性能液晶パネルは当然コストアップにつながってしまうため、EVFにも使うというわけにもいかない。

 スイッチファインダーは、背面液晶モニターに表示されるビュー画像を、内部のミラー光学系を通じてEVFに導くことがきる。つまり、高速表示の高性能液晶パネルを共用できるのだ。


スイッチファインダーの仕組み

 実際に使ってみると、確かにEVFの視認性や色再現性は他社のそれと比べてワンランク上だ。同じ液晶パネルを共用することで、EVFと背面液晶モニターとの色ずれもなくなる。このような機構を、機械的な仕組みで実現するところは、カメラメーカーならではの発想だろう。

[西坂真人, ITmedia ]

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