バランスのよいスペックとコストパフォーマンスに優れるマシン――ThinkPad R50 1829-7DJ(2/3)
HDDは40Gバイト(4200rpm)を内蔵し、2種類の耐衝撃機能を装備した。1つは、T40およびT40pで初めて採用された、HDDのコネクタとマウントの衝撃を吸収する「内蔵式ショックアブソーバー」で、もう1つは、振動や衝撃を検知して、磁気ヘッドをディスク(プラッタ)上から外側へ自動退避させる同社独自機能「IBM ハードディスク・アクティブプロテクション・システム」だ。このシステムは、マザーボード上に備えられた加速度センサーが振動(水平方向)を感知すると、ハードディスクへの読み書き作業を停止し、磁気ヘッドをディスク外側へ退避させる仕組みである。これにより、磁気ヘッドとディスクの接触を回避できるわけだ。 内蔵式ショックアブソーバーはHDDの外部から、ハードディスク・アクティブプロテクション・システムはHDD内部からといった具合に、二重の安全対策を施すことでハードディスクを手厚く保護し、破損や故障の確率を低減している。これらはHDDを交換した場合でも機能する。
ハードディスク・アクティブプロテクション・システムが振動を検知すると、表示されるウィンドウ
よりHDDの耐衝撃安全性が高まり、HDD交換も簡単だ。底面のネジを外し、引き出すだけである
HDDを交換した場合でも、2種類のHDD保護機能は有効だ 内蔵式ショックアブソーバーとハードディスク・アクティブプロテクション・システムを備えるのは、R50シリーズの全モデルと、最上位機種のT41シリーズ全モデルだけとなる。IBMによれば、最新機能を最上位モデルから搭載してくるとのことだが、モバイル利用頻度がより高いと思われるXシリーズにもいち早く搭載してほしいものだ。 また、R50の全モデルに、HDDデータの情報漏えいを防ぐ、ハードウェア暗号処理専用のセキュリティチップも備えている。 次に、CPU・メモリ・HDD性能を測るFuturemarkの総合ベンチマークソフト「PCMark2002」のテスト結果を示しておこう。
ご覧のように、CPUスコアはPentium M/1.4GHzを備えたマシンの平均的な値だ。そのほかのメモリやHDDのパフォーマンスにも問題ないことが分かる。デスクトップ代替マシンとしても十分利用できるだろう。 光学ドライブは、CD-R/RW&DVD-ROMコンボで、右側面の拡張ベイに収納されている。転送速度は、CD-R/RW書き込みとCD-ROM読み込みがいずれも最大24倍速、DVD-ROM読み込みは最大8倍速。この拡張ベイには、ウルトラベイエンハンスドデバイスまたはウルトラベイスリムデバイスを装着することが可能だ。つまり、同ベイ対応の光学ドライブや、セカンドバッテリー、セカンドHDDなどを装備できる。
ウルトラベイエンハンスドに、最大24倍速CD-R/RW&DVD-ROMコンボドライブを備える
ほとんどのThinkPadに共通していたことだが、従来の液晶ディスプレイでは視野角がとても狭く、画面の明るさ(輝度)も暗いと感じていた。しかし、R50の上位モデルおよび中位モデルの液晶ディスプレイは、1400×1050ピクセル(SXGA+)表示対応の15.0V型TFT液晶「ThinkPad FlexView Display」となった。FlexView Displayは、IPS(In-Plane-Switching:横電解)方式液晶を採用しており、左右/上下約170度という高視野角で、従来比約1.3倍の明るさ、約2倍のコントラストを実現している。 実際にDVD映画を再生してみると、上下左右のどこから画面を見てもとても見やすく、色の再現性やコントラストも高いことが確認できた。もちろん、文章作成、Web閲覧などもとても快適だ。プロジェクターや外部ディスプレイなどを使わず、ThinkPad単体のみを使った小規模なプレゼンテーションにも効果的だろう。また、どこから見ても見やすくて画面がきれいだと感じた。 なお、R50以外の現行ラインアップでは、A31pにのみFlexView Displayが採用されている。 [高柳政弘, ITmedia ] Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved. モバイルショップ
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