> ニュース 2003年11月20日 08:34 PM 更新

タイムライン採用とUI最適化――サイバーリンク、「PowerDirector 3」など発表


 サイバーリンクは11月20日、ビデオ編集ソフト「PowerDirector 3」とDVD作成/ダビングソフト「PowerProducer 2 Gold」を発表した。価格は、PowerDirector 3(12月5日発売)が通常版1万4800円/アップグレード版8000円/アカデミック版6980円、PowerProducer 2 Gold(12月19日発売)が、通常版9800円/アップグレード版6800円。


ビデオ編集ソフト「PowerDirector 3」(左)とDVD作成/ダビングソフト「PowerProducer 2 Gold」(右)

 PowerDirectorシリーズのメジャーバージョンアップとなる新製品の最大の特徴は「ビデオ編集方式の変更」だ。

 ビデオクリップを再生したい順番に並べる前バージョンのストーリーボード方式から、ビデオクリップの長さやサウンドデータなどを細かく調整/設定できるタイムライン方式に変更。それにともない、ユーザーインタフェース(UI)も一新し、ビデオ編集に最適化されたUI設計が行われている。

ビデオ編集に最適化されたユーザーインタフェース。ビデオ編集方式はタイムラインを採用

 「XGA(1024×768ピクセル)以上の解像度でもUIサイズが自動調整されるほか、16対9のワイド画面にも対応。タイムライン部には6種類の編集トラックを設けて、より大きな作業/編集領域を確保した。前バージョンよりも見た目はシンプルになっており、メイン画面のボタン数も40個から25個と少なくなっているが、使いやすさは大幅に向上している」(同社)


シンプルかつ使いやすくなった新インタフェース(左)と前バージョン(右)

 DV/MicroMV、ウェブカメラ(USB1.1/2.0)、TVチューナー、アナログビデオ入力など、多彩なキャプチャーデバイスに対応。プラグアンドプレイによってキャプチャーデバイスが自動認識されるなど、初心者にも使いやすい仕様になっている。

 また、フィールドベースのインターレスビデオとフレームベースのプログレッシブビデオに両対応したほか、従来から好評のスマートレンダリング機能を進化させた「Smart Video Rendering Technology II」を搭載。最小限に抑えた再エンコードと、必要最低限のレンダリングで高速・高画質な編集が行えるという。

 インテルの提唱するハイパースレッディング(HT)テクノロジーに対応し、さらに独自の最適化を図った最新のMPEGエンコーダエンジンを搭載したほか、同社独自編集エンジン「CES(CiberLink Editing Service)」にもHTテクノロジーへの最適化を施した。

 「HTテクノロジーに最適化したMPEGエンコーダによって、従来よりも高速かつ高画質な動画エンコードを可能にした。また新開発のCESは、エンコーディング時だけでなく編集時もHTテクノロジーを利用できる処理になっているので、従来のDES(Direct Editing Service)に比べてより効果的な動画編集が行える」(同社)


発表会場ではHTテクノロジーONと同OFFの2台のPCで、動画エンコード時間の違いを比較。3分程度のビデオクリップのエンコードでも、HTテクノロジーONの方が30秒ほど早くエンコード作業が終了した。「HTテクノロジーによって20%前後の速度アップが図れる」(同社)

家庭用DVDレコーダーと高い互換性――PowerProducer 2 Gold

 DVD作成とDVDダビングが行えるPowerProducer 2 Goldは、ウィザード形式のシンプルなUIながら、多彩なインポート/エクスポート機能やキャプチャー機能を備えたビデオオーサリングソフトだ。

シンプルUIながら多彩な機能を備えたPowerProducer 2 Goldの画面

 DVDの全メディア(DVD-RAM、DVD±R/RW)と全形式(DVD-Video、DVD±VR)に完全対応したほか、家庭用DVDレコーダーとの互換性を大幅に高めている。

 「当社独自のUDFライティングエンジンを搭載することで、民生機と高度なレベルでの互換性を実現した。日本市場向けのカスタマイズを実施することで、DVDレコーダー市場を狙った製品に仕上がっている」(同社)。


PowerProducer 2 Goldを使ってPC上で作成したDVDメディアは、家庭用DVDレコーダーでも問題なく使える

 DVカメラ/TVチューナー/からのダイクレトレコーディングをはじめ、DVD-RAMやDVD±RWなど書き換え型メディアへのDVD±VR形式書き込みやDVD±RメディアへのDVD-Video形式書き込みがダイレクトに行える。

 そのほか、ドルビーデジタル(AC-3/2ch)エンコード/インポートに完全対応したほか、HTテクノロジー最適化による20%前後の速度向上、高度な動画編集機能やオンディスクエディット機能を備えた。

 「高機能な各種マルチメディアソフトの登場で、このカテゴリー製品の垣根がなくなり、ボーダレス化が進んでいる。DVDビデオレコーダーが一般家庭に急速に普及しているが、チャプターの追加/削除やタイトルの変更や好きなシーンだけを集めての編集など、PCを使った方が便利な編集作業もある。今後はPCと家電の融合が加速するだろう。将来的には、DVDレコーダーにPowerDirector 3のようなソフトがバンドルされる日がくるかもしれない」(同社社長の吉田宣也氏)


発表会では、すでに海外では発売されている総合マルチメディアソフト「PowerCinema」も紹介された。ビデオ/音楽/写真/DVDなどのメディアを、リモコンを使って離れた場所から操作できる10feet UIなど、Windows Media EditionライクなPowerCinemaの日本語版は年内に発売される予定

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[西坂真人, ITmedia ]

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