> レビュー 2003年11月20日 09:54 PM 更新

きょうはSiS661FXの意外な実力に驚いた「MSI 661FM」(2/2)


前のページ


3DMark03 Build330


TMPEGenc(31秒959フレームのDVフォーマットの動画を、7MbpsのMPEG-2へエンコード。画像サイズは720×480ドット)


FINALFANTASY XI for Windows公式ベンチマーク

 まず、SYSmark2002の結果では、Intel 865PE搭載のASUSTek P4P800にはおよばないものの、ATI RADEON 9100 IGPを搭載したMSI RS3Mとほぼ同じパフォーマンスを出している。TMPGEncのスコアもRS3Mとほぼ同じなので、SiS661FXのグラフィックス以外のパフォーマンス(あくまでもSYSmark2002での結果であるが)は、デュアルメモリバスをサポートしているRADEON 9100 IGPに匹敵すると見ていいだろう。

 RS3Mに大きく差を付けられているのは、やはり、内蔵グラフィックスのパフォーマンス。しかし、AGPのビデオカードを利用したときのスコアは、驚くことに3DMark03でも、DirectX 8の3DMARK2001 SEでも、661FMがRS3Mを大きく引き離している。AGP絡みのパフォーマンスは、RS3M(に搭載しているRADEON 9100 IGP)より661FM(に搭載されているSiS661FX)が優れていると思われる。

 ただし、それでもIntel 865PEのパフォーマンスには届いていないので、SiS661FXのAGPが速いというよりも、RADEON 9100 IGPのAGP回りのチューニングがまだ最適化されていない、というのが正解に近いだろう。将来、RADEON 9100 IGPのドライバがアップデートされたときに、この結果がひっくり返ることは十分に考えられる。

オーバークロックとは無縁のBIOS設定

 先日紹介したMSI RS3Mと違って、661FMのBIOS設定には、チューニング関連の項目がほとんど存在しない。FSBは100/133/200MHzから選ぶだけだし、CPUのコア電圧やメモリ電圧、AGPクロックなどの調整項目も見あたらない。661FMのコンセプトはオーバークロックで遊ぶことではなく、あくまでも基本的な実用性を重視したマザーということがここからもいえるだろう。

 ハイエンドCPUを使って、ハイパフォーマンスPCをチューニングするよりも、コストパフォーマンスを重視しながら、小型もしくは静音PCなどを作るのに向いているマザーボードである。ノースブリッジにはグラフィックスが統合されているが、冷却ファンはなくヒートシンクだけというのも静音PCにはメリットになるはずだ。


BIOSには、パフォーマンスチューニングを行う設定項目は用意されていない

関連記事
▼ きょうはRADEON 9100 IGPを搭載したMSI「RS3M」で遊んでみた

関連リンク
▼ エム・エス・アイ・コンピュータ・ジャパン

[寺崎基生, ITmedia ]

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

前のページ | 2/2 | 最初のページ


モバイルショップ

最新CPU搭載パソコンはドスパラで!!
第3世代インテルCoreプロセッサー搭載PC ドスパラはスピード出荷でお届けします!!

最新スペック搭載ゲームパソコン
高性能でゲームが快適なのは
ドスパラゲームパソコンガレリア!