ホームサーバにもなるパワフルな一体型AV PC――FMV DESKPOWER L70E/F(2/3)
液晶ディスプレイは、縦横比16:10の17インチワイドタイプ。最大解像度は1280×768ピクセル、色数は1677万色だ。 まず、DVDタイトルを再生してみた。発色はとても自然で、艶というか、奥行きのある質感だ。長時間見ていても疲れない。当然のことながら、コマ落ちや音飛びなどは皆無である。液晶TVとしてはどうだろうか。L70E/FはTV映像の二重映りを軽減するゴーストリダクション回路を搭載しているので、設置場所や電波状況にもよるが、電波干渉によるゴーストをかなり除去できるようだ。また、色にじみを抑える3D次元Y/C分離回路も搭載している。 TVチューナーからのコンポジット信号をPCで扱うためには、Y信号(輝度信号)とC信号(色信号)を分離してRGBデータに変換する必要があるが、L70E/Fに採用されているY/C分離回路では、TVチューナーからの信号をピクセルの上下左右関係(2次元)だけでなく、ピクセルの時間関係も加味した3次元でY/C分離を行っている。こうすることによって、画面のチラツキや色にじみを極力抑えることができるわけだ。3次元Y/C分離回路は比較的高価なTVチューナーカードに搭載されているが、これを実装しているということでもL70E/Fの位置付けがうかがえよう。 驚いたのは音質のよさだ。スピーカーはトランソニックスピーカーで、液晶ディスプレイの下部に配置されている。口径は30ミリと小ぶりで、中低音域がやや非力な感じがしなくもないが、定位のいいクリアな音だ。オーディオ機能はIntel 865GVチップセット内蔵でAC97準拠のいわば標準品。それでも快適な音が楽しめるのは、なかなかのスグレモノだ。
トランソニックスピーカーがディスプレイの下部に内蔵されている
画面表示がいくらきれいでも、TV録画時の画質と音質が悪ければどうしようもない。このためL70E/Fでは、CPUの負荷や映像変換時のノイズを軽減できるMPEG2ハードウェアエンコーダを採用している。 CPUも強力だ。実装されているCPUは、ハイパースレッディング(HT)テクノロジ対応のPentium 4/2.60C GHz。HTテクノロジは1つのプロセッサがあたかも2つのプロセッサであるかのように振舞える技術で、異なる2つのアプリケーションを同時に実行したり、1つのアプリケーションを通常の1プロセッサマシンよりも高速に実行することができる。サーバやワークステーションなどでの使用に適した技術だが、TV番組を裏で録画しながらWebブラウザやメールソフトを利用するといったホームユースでも威力を発揮する。ちなみに、標準搭載メモリもPC2700対応DDR SDRAMが512Mバイト(最大1Gバイト)と、全体のパフォーマンスを考慮したものが実装されている。 TV番組を録画したり、ディスクに書き込むためのストレージについてはどうだろうか。L70E/FのHDDはUltra ATA/100対応で回転数7200rpmの高回転型ドライブを採用している。容量は160Gバイトで、最長約130時間分のTV番組を録画可能だ。一方光学ドライブは、CD-R/RW、DVD-RAM/R/RWおよびDVD+R/RWのすべての記録型CD/DVDに対応したDVDスーパーマルチドライブを採用している。最大書き込み/書き換え速度は以下のとおりで、バッファアンダーランエラー防止機能を装備している。
DVDスーパーマルチドライブはスタンド部の右側に搭載する
[川崎 晃(ハイパーダイン), ITmedia ] Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved. モバイルショップ
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