東京エレクトロン デバイス(TED)は7月22日、米Powercast Corporationと販売代理店契約を結び、電波によるエネルギーハーベスト(環境発電)デバイスの取り扱いを開始した。同時に、日本の携帯電話の周波数に合わせた発電デバイス「P3110」を発売した。
Powercastの発電デバイスは、携帯電話の電波など、環境に放出される電波から発電できる。TEDは今回、日本の携帯電話に合わせて対応周波数帯域と感度を改良した発電デバイスを独自に企画した。
携帯電話などの機器に搭載することにより、通信を阻害することなく発電し、データ保全用の電源などに活用できるとしている。同社が取り扱うリチウムイオン二次電池「THINERGY」(米Infinite Power Solutions製)とP3110を組み合わせた蓄電システムも提案していく。
P3110以外にも、FCC規格に準拠したワイヤレス給電のための送信機、高効率に発電するバッテリー充電型デバイス「P1110」、バッテリー充電せずに利用できる発電デバイス「P2110」を取り扱う。
総務省で検討を予定する、ワイヤレス給電用の電波送信の認可時期をにらみながら、商業施設の室内環境管理(温度センサーなど)や、病院における患者の動態モニタリングなどの市場もターゲットにソリューションを展開していく考え。今後3年間で20億円の販売を目指す。
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