人の位置と数が分かるセンサー、ビルの照明・空調制御を高度化FM

オムロンはビルオートメーション向けの画像型人感センサーを開発した。人の数と位置を検出できるのが特徴で、赤外線センサーより高精度なビルの照明・空調の自動制御に活用できるという。2017年4月から発売する。

» 2016年12月08日 06時00分 公開
[長町基BUILT]

 オムロンは2016年12月、人の数と位置を高精度に検出するビルオートメーション向け画像型人感センサー「HVC-F」を2017年4月より発売すると発表した。ビルや工場の天井に設置し、内蔵しているイメージセンサーで捉えた画像データをオムロン独自の画像センシング技術で処理することで、7.2×7.2m(メートル)の範囲にいる人の数とそれぞれの位置を検出できるという。

 同センサーでは、2.5〜5mまでの高さから人の数と位置を検出できる。オフィスエリアや会議室だけでなく、ビルのエントランスホールやエレベーターホールなど天井の高い場所にも設置可能だ。また、複数台設置することで、さらに広いスペースにおける人の検知も同時に行える。センサーのサイズは直径100×高さ140mm(ミリメートル)。消費電力は動作時4W(ワット)、待機時2W。なお、人物を識別・特定する機能は搭載していない。

 通常、ビルの自動照明では、人の存在を赤外線センサーで捉えて照明のスイッチをオン・オフを切り替えている場合が多い。一方、画像認識で人の数を位置を捉えるHVC-Fを用いることで、室内状況に合わせたより精度の高い照明制御およびエネルギーコストの削減が可能となるとしている。同様に温度センサーで室内の温度変化を捉えて制御する空調システムにも適用可能だ(図1)。

図1 画像型人感センサーのイメージ 出典:オムロン

 また、HVC-Fを会議室の予約システムなどと連携させることで、会議室の実際の使用状況や使用人数に応じて、ビルに入居している企業などにオフィス空間の有効活用策を提案するといった新たなサービスの創出に活用できる。

 2014年4月に決定された政府の「エネルギー基本計画」では、エネルギー消費の少ない「ZEB(ゼロ・エネルギー・ビル)」の実現が目標設定され、オフィスビルなどで省エネ対策の更なる強化が求められている。こうした中で、オムロンではHVC-Fなど独自のセンサーおよびコントロール技術を生かした製品を提供し、省エネ・快適空間を両立するスマートビルディング領域に注力している。同社では今後、HVC-Fの活用効果を検証するさまざまな実証実験を行いながら、快適性や生産性の向上につながる活用方法を顧客に提案していく計画だ。

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.