補助金も利用可能なBEMS、消費電力量を示すグラフを社内ポータルに貼り付け:エネルギー管理
BEMSアグリゲータ制度が始まり、幹事企業は本格的な売り込みに入っている。NECは10月から提供を開始する、BEMS補助金対象システムを発表した。自動的な節電機能を備えるだけでなく、人間に節電を強く意識させる機能を盛り込んだ。
NECは2012年7月2日、BEMS(ビル向けエネルギー管理システム)の新製品を発表した。同社がBEMSアグリゲータとして提供するシステムであり、ユーザーは導入時に補助金を受け取れる。10月から提供開始予定。価格は最小構成で50万円から。
今回発表したシステムは、NECが以前から提供しているビル管理システム「Butics(ビューティクス)」を基に、BEMSアグリゲータ制度の対象である中小ビルで使うことを想定して機能を取捨選択し、データセンターとの通信、連携機能を搭載したもの。データセンターは、コンソーシアム事業者としてNECに協力している日本IBMが管理する、
基本的な機能は、事前に決めた電力消費の目標値を上回らないように、空調機器や照明機器を停止させるというもの。電力会社の供給能力に対する需要が逼迫しているという警告がBEMSアグリゲータに入ったら、データセンター側から各ビルに入っているBEMSを操作し、電力消費の目標値を引き下げる。空調機器や照明機器が停止することが多くなるが、自動制御で確実に消費電力量を下げられる。
自動制御だけに頼らず、ビルで活動している人に節電を強く意識させる工夫も盛り込んでいる。BEMSアグリゲータが提供するシステムでは、電力消費量の推移などデータを確認できるようになっているが、確認するにはWebブラウザでBEMSアグリゲータが管理するデータセンターにアクセスしなければならない。
NECが提供を始めるシステムもこの機能を備えているが、さらにオプションとして「消費電力インジケータ」を用意している(図1)。この消費電力インジケータとは、任意のWebページに貼り付けられるパーツであり、目標値に対する消費量をグラフの形で表示する。例えば、社内の情報が集まる社内ポータルに貼り付ければ、ほぼすべての社員が消費電力量の現状を目にすることになる。こうすることで、節電を強く意識するようになると期待できるという。
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