住宅の太陽光発電による電力を全量売却するといくらになる?:ウイークエンドQuiz(2/2 ページ)
再生可能エネルギーを利用した発電設備の中で、最も普及しているのが太陽光発電システムだ。では、平均的な住宅に太陽光発電システムを設置して、発電した電力を全量売却したら、年間の収入はいくらになる?
正解:
a.20万円
ミニ解説:
太陽光発電システムの実発電量を見積もるには、実稼働率を知る必要がある。国家戦略室の「コスト等検証委員会」でさまざまな発電方式の発電コストのデータを試算している。このデータでは太陽光発電システムの実稼働率は12%としている。日本各地の過去の実データからも、この数字はおおよそ妥当なものであると考えられる。
実稼働率が12%ということは、年間の12%しか稼働しないということ。計算すると24×365×0.12で、大体1050時間。この値は、出力1kW当たりの年間発電量と考えられる。
経済産業省の「住宅用太陽光発電導入支援対策費補助金」制度を運営している太陽光発電普及拡大センターによると、2012年4月〜6月の間に補助金交付が決定したシステムの平均出力を計算すると4.56kWとなる。先に求めた1050時間にこの値を乗算すれば、平均的な家庭向け太陽光発電システムの年間発電量を求められる。
平均的なシステムの年間発電量を計算すると、4788kWh。固定価格買取制度では、太陽光で作った電力は1kWh当たり42円で売れる。4788kWhを乗算すると20万1096円。つまり平均的な家庭向け太陽光発電システムを1年間稼働させると、大体20万円くらいの収入を期待できる。
ただし年間稼働率12%、出力1kW当たりの年間発電量1050kWという値は、あくまで目安だ。日照条件や屋根の向き、利用する太陽光発電パネルの性能によってこの値は変わる。
上の図はソーラーフロンティアが顧客から年間の実発電量を調査した結果の一部だ。どの例も1kW当たりの年間発電量1050kWという値を超えている。条件が良ければさらによい数字も期待できるかもしれない。今回紹介した計算方法は、太陽光発電システムの実発電量を大まかに見積もるときに役に立つので覚えておくと良い。
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