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ごみ焼却時の熱で発電、試運転が始まる:自然エネルギー
東京都調布市は三鷹市と共同で運営する「ふじみ衛生組合」の敷地内に新しいごみ焼却施設を建設した。この施設には、ごみ焼却時の熱を利用して発電する設備がついており、その最大出力は9.7MW(9700kW)に上る。
新たに建設したごみ焼却施設は「ふじみ衛生組合クリーンプラザふじみ」(調布市深大寺東町)と呼ぶ。2010年から建設が始まっていたが、すでに建設は完了し、2012年12月から試運転を始め、調布市と三鷹市から出る燃えるゴミの処理を始めている。
このごみ焼却施設の特長は、ごみ燃焼時に発生する熱を利用した発電設備を備えていることだ。最大出力は9.7MW(9700kW)で、一般家庭の電気消費量にするとおよそ1万2000件分になるという。発電した電力の3分の1はこの施設で消費し、残りを売電する予定。試運転は2013年3月で終了し、2013年4月から本格稼働を始める。ごみ処理能力は1日当たり288トン。
もともと調布市は燃えるゴミを調布市、府中市、小金井市で構成する「二枚橋衛生組合」で処理していたが、この焼却炉は2007年3月に稼働を停止した。その後は周辺自治体や、茨城県の民間施設で処理をしていた。自前での処理を目指して建設したのがふじみ衛生組合クリーンプラザふじみだ。
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