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浄水場ならではの小水力発電、20年間で7000万円の利益を見込む:自然エネルギー
奈良県の生駒市で、浄水場に送られてくる水の高低差を利用した小水力発電が始まった。全国の自治体が運営する水道事業では初めて固定価格買取制度の認定設備になり、1kWhあたり34円で20年間の買い取りが決まった。約7000万円の利益が出る見込みだ。
生駒市が小水力発電設備を設置したのは、市内3か所にある浄水場のひとつ「山崎浄水場」である(図1)。この浄水場には近隣の高い場所に設けられた調整池から水が送られてくる。高低差があるために水圧が高くなり、従来は減圧弁を使って水圧を下げて取り込んでいた。貴重な再生可能エネルギーを捨てていたわけだ。
そこで生駒市は水流の高低差を生かせる小水力発電設備を導入して再生可能エネルギーの活用に取り組むことにした。水力によって得られる発電量は水量と落差が決め手になる。山崎浄水場では小水力発電に利用できる有効な落差が63メートルあって、水量は毎秒0.1立方メートル。この水の流れをポンプ逆転水車方式の発電機に取り込むことで、40kWの電力を作り出すことができる。
しかも24時間の連続運転が可能なため、100%の稼働を前提にして年間の発電量を35万kWhと見込んでいる。山崎浄水場の小水力発電設備は全国の自治体が運営する水道事業では初めて、固定価格買取制度で認定された。発電能力が200kW未満の小水力発電の買取価格は1kWhあたり34円(税抜き)で、年間に約1200万円の売電収入を期待できる。買取期間の20年間で2億4000万円の収入になる。
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