ニュース
アルミ架台で費用を抑えるメガソーラー、2014年5月稼働へ工事開始:スマートファクトリ
住宅設備大手のLIXILが自社工場で3番目になるメガソーラーの工事を開始した。福島県の須賀川工場内にある未利用の土地を使って6.35MWの発電設備を建設する。架台には鉄製と比べて重さが3分の1のアルミ製の架台を採用して、建設費とメンテナンス費の両方を抑える狙いだ。
LIXIL(リクシル)の須賀川工場は住宅の内装建材の生産拠点である(図1)。敷地は33万平方メートルの広さがあるが、建屋の面積は4分の1程度に収まっている。敷地内で未利用の土地のうち、約10万平方メートルを使ってメガソーラーを建設する。
すでにLIXILは熊本県と茨城県の工場で、発電規模がいずれも3.75MW(メガワット)のメガソーラーを2011年2月から稼働させている。3番目になる須賀川工場のメガソーラーは既存の2カ所を上回る6.35MWの発電規模になる計画だ(図2)。設計と施工はNTTファシリティーズが担当する。
工事は7月1日から始まり、10か月後の2014年5月に発電を開始できる予定である。年間の発電量は780万kWhを見込んでいて、一般家庭の使用量で2200世帯分に相当する。発電した電力は全量を東北電力に売電することにしている。
このメガソーラーではアルミ製の架台を採用する点が特徴である(図3)。LIXILがメガソーラーなどの大規模な太陽光発電向けに開発した製品で、一般に使われる鉄製の架台と比べて重さが3分の1になっている。
軽量のために大型の重機を使って設置する必要がなく、建設費を抑えることが可能だ。さらにアルミはさびにくく耐食性に優れていて、メンテナンス費を安くできる効果もある。
関連記事
- 架台と基礎に工夫の余地あり、メガソーラーの低価格化に役立つ
NTTファシリティーズが自社開発の架台を採用 - 特別高圧に工夫有り、28.4MWの茨城県のメガソーラー
工業団地に4社が共同の受変電設備を構築 - ビール工場にもメガソーラー、サントリーの3拠点に4.4MWを導入
熊本・兵庫・群馬の3県で一斉に - 10億円のメガソーラーをリースで建設、創業121年の繊維メーカーが工場の遊休地に
シキボウが富山県で2014年1月から発電開始 - 被災地の再生可能エネルギーが補助金で拡大、2012年度は太陽光発電で877MW
8つの県で674件の発電設備に適用
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.