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大学が主導する地域貢献型のメガソーラー、和歌山と京都で発電開始へ:スマートシティ
京都市に本校を置く龍谷大学が自治体や民間企業と連携して、地域貢献を目的にしたメガソーラー事業を11月中に開始する。和歌山県と京都府の3カ所を合わせて発電能力は1.85MW(メガワット)の規模になる。売電で得た利益は両府県の地域貢献活動や市民活動の支援資金として提供する方針だ。
龍谷大学の教授が考案した「地域貢献型メガソーラー発電事業」のモデルを実現したもので、7億円の事業費は大学からの出資と金融機関からの融資で運用する。建設場所は和歌山県と京都府の3カ所に分かれている。和歌山県の印南町にある町有地のほか、事業を運営するPLUS SOCIAL社が同町に所有する土地、さらに京都市の龍谷大学のキャンパスにある校舎の屋上を利用した(図1、図2)。
このうち発電規模が最も大きいのは印南町の町有地に設置した1.2MW(メガワット)の設備である。土地は印南町が賃貸する。PLUS社の社有地では0.6MW、龍谷大学のキャンパスでは0.05MWの発電設備を設置した。3カ所を合わせると1.85MWになる。11月中に発電を開始する予定だ。
年間の発電量は190万kWhを見込んでいる。2012年度の買取価格を適用できると年間の売電収入は7600万円、20年間で15億2000万円になる。事業費の2倍以上の収入になり、運転維持費などの必要経費を引いても十分な利益が出る。
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