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東京都内に「屋上メガソーラー」、38施設を合わせて1MW:スマートシティ
空き地の少ない都市部でも、屋根を使えばメガソーラーを作ることができる。東京都心から20キロ圏内にある調布市で、38カ所の公共施設の屋上を利用したメガソーラーが誕生する。事業を運営するのは市民が設立した非営利型の株式会社で、2014年6月に全施設の発電設備を稼働させる予定だ。
調布市が再生可能エネルギーの拡大と地域の活性化を目的に、公共施設の屋根を太陽光発電の用地として貸し出す(図1)。対象になる施設は19棟の市営住宅のほか、保育園や児童館、福祉センターなど、合計38カ所におよぶ。全体を合わせると発電規模は1MW(メガワット)になり、年間の発電量は100万kWh程度を見込んでいる。一般家庭で270世帯分の電力に相当する。
公募によって事業者に選ばれたのは、地元の「調布まちなか発電」である。市民の有志が再生可能エネルギーを普及させる目的で設立した(図2)。メガソーラーは調布市との協定に基づいて、2014年1月から発電設備の工事に入り、4月には一部の施設で発電を開始する予定だ。6月までにすべての設備を稼働させる。
調布まちなか発電はメガソーラー事業を通じて、さまざまな地域貢献プログラムも実施する。第1に各施設で停電が発生した場合には、太陽光発電からの電力を無償で使えるようにする。第2に各施設の電力使用量や発電量を見える化して、エネルギーの効率的な利用と促進活動を支援する。
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