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発電規模が30万kWに拡大、東京都が全国に展開するインフラファンド:スマートシティ
東京都が投資ファンドの運営会社と共同で実施する「官民連携インフラファンド」の出資案件が着実に拡大している。新たに宮城・福島・富山・千葉の4県に建設するメガソーラーに投資を実行した。すでに投資済みの発電所と合わせて14件になり、発電規模は30万kWに達した。
東京都が2012年度に開始した国内初の「官民連携インフラファンド」で新たに全国4カ所のメガソーラーに投資が完了した。宮城県の栗原市に建設する15MW(メガワット)をはじめ、福島市、富山市、千葉県の市原市を加えて、発電規模は合計28MWになる(図1)。総事業費は96億円にのぼり、このうちファンドから約17億円を出資した。東京都の持ち分は3億2300円である。
これまでに東京都はファンドを通じて10カ所の発電所に投資している。そのうち3カ所は千葉県と新潟県に建設するガス火力発電所で、残る7カ所はメガソーラーである。ガス火力の発電規模が22万kWと大きいが、太陽光発電も新たに加わった4カ所を含めると82MW(8.2万kW)に拡大した。ガス火力と太陽光発電の合計で30万kWを超える。
地域別では関東が74%を占めるものの、北海道・東北・中部・九州でも26%まで増えて、東京電力の営業エリア外にも投資案件を伸ばしている(図2)。今後も引き続きファンドを活用して全国各地の発電プロジェクトに出資する方針だ。
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