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最高気温35度の猛暑日に、長野県全域で11.3%のピークカット:スマートシティ
長野県は2011年の夏から実施している「さわやか信州省エネ大作戦」の一環で、猛暑日の7月30日(水)に県を挙げてピークカットに取り組んだ。その結果、ピーク時間帯の13時〜16時の最大電力は、2011年に同様の天候だった日と比べて30万kW、比率にして11.3%も削減することができた。
7月30日(水)に実施した「ピークカットチャレンジ」は家庭・企業・行政機関が一体になって節電に取り組むキャンペーンで、家庭には外出を、企業や行政機関には空調や照明の効率的な運用を促進した。当日は県内の最高気温が35.1度に達する猛暑日だったが、県全域の最大電力は13時〜16時の平均で239万kWに収まり、2011年の同様の日(7月28日)と比べて30万kWも少なくなった(図1)。
時間帯別の電力需要を見ると、朝の9時台から削減幅が大きくなり、夕方の16時台まで30万kW前後の削減が続いている(図2)。日中の節電対策が効果を発揮したことがわかる。ピークの14時台でも2011年と比べて27万kWを削減できて、削減率は10%を超えた。
長野県はピークカットチャレンジの実施に合わせて、3軒の家庭、7社の事業所、7カ所の市役所で電力使用量を測定した。事業所で最も節電効果が大きかったのは「セイコーエプソン」の本社で、2011年と比べて最大電力を36.4%も削減することができた(図3)。このほかの主な業種では、商業施設の「ながの東急百貨店」が27.9%、金融機関の「八十二銀行」の本店が5.7%の削減率だった。
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