メガソーラーで77億円の投資ファンド、全国8カ所で2015年度に発電開始へ:自然エネルギー
三井物産グループと東京海上グループが共同でメガソーラー事業を対象にした投資ファンドを新たに募集する。77億円の投資ファンドを8月中に成立させる予定だ。ファンドをもとに全国8カ所で合計24MWのメガソーラーを建設して、2015年度末までに発電を開始する計画である。
国内外でエネルギー事業を展開する三井物産グループが東京海上アセットマネジメントと組んで、投資ファンドによるメガソーラー事業の第3弾を開始する。これまでに2012年と2013年にも同様の投資ファンドを通じて、合わせて20カ所で事業化を進めてきた(図1)。
新たに組成する第3号の投資ファンドは77億円を予定している。8月末までにファンドを成立させてプロジェクトを開始する見通しだ。
北海道から熊本県まで全国8カ所にメガソーラーを建設する計画で、発電能力は合計で24.1MW(メガワット)になる(図2)。2015年度末までに8カ所すべての運転を開始して、2016年度からフル稼働で売電収入を得られるようにする。
太陽光発電の設備利用率(発電能力に対する実際の発電量)を標準値の13%で計算すると、年間の発電量は約2700万kWhになる。2014年度の買取価格(1kWhあたり32円、税抜き)を適用すれば、年間の売電収入は8億8000万円程度になる見込みだ。買取期間の20年間の累計では176億円に達する。
すでに実施中の第1号ファンドは90億円の出資に対して27.8MW、第2号ファンドは135億円で42.3MWのメガソーラーを建設・運営する仕組みだ。第3号ファンドを含めて、いずれも1MWあたりの出資額は3億2000万円前後で組まれている。予定の利回りも同程度になるとみられる。
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