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太陽電池を直結、8kWhの家庭用蓄電池蓄電・発電機器(3/3 ページ)

慧通信技術工業は、家庭用の独立電源システム「パーソナルエナジー338」を開発した。日本初の家庭用オフグリッド専用モデルをうたう。特徴は大きく2つある。1つは内蔵するリチウムイオン蓄電池の容量が8kWhと大きいこと。もう1つはパワーコンディショナーを利用せずに太陽電池モジュールを直結し、そのまま充電できることだ。

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海の「上」でも採用

 慧通信技術工業はパーソナルエナジーシリーズを2012年に製品化、産業用として販売してきた。公共インフラ設備や医療機関用として利用されている。容量は例えば300kW、70Vから600Vの直流入力が可能だという。

 「産業用製品の発売後、年間300件程度、家庭用の製品化について要望が届いていた。だが、産業用とは入出力や充電時間の仕様がかなり異なる。今回、太陽光発電システムを販売しており、サポートの経験が豊富なWQに販売を独占委託することができたため、家庭用の製品化に踏み切った」(慧通信技術工業)。


図3 兵庫県の淡路島と鳴門大橋の位置

 産業用製品については慧通信技術工業が自ら当たる。2014年11月1日には本州四国連絡高速道路向けにパーソナルエナジーを11台納入したと発表した(2013年度分納入分を含む)。渦潮(うずしお)で有名な鳴門大橋の管理保全に用いる移動式作業台車で利用する(図3、図4、図5)。

 従来は橋の表面にトロリー給電線を長く引き、そこから作業台車用の電力を取得していた。ところが、台車は橋梁の下側を移動するため、海風が吹き上がり、塩害によって短期間での給電線の交換が必要になっていたのだという。蓄電池システムを導入したことで、メンテナンス回数が減る他、急速充放電や連続使用時間が長いという特徴が生きるとした。

 導入したのは容量7.2kWh(2kW、200V出力)3台と、容量4.8kWh(3kW、200V出力)8台。いずれもIP65耐塩害仕様品である。


図4 鳴門大橋の移動式作業台車に設置されたパーソナルエナジー(中央の白い箱) 出典:慧通信技術工業

図5 移動式作業台車の遠景(クリックで拡大) 出典:慧通信技術工業
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