空気の熱と湿度を回収、寒くならない換気システム:省エネ機器(2/2 ページ)
日本スティーベルは戸建住宅や集合住宅の壁に設置する換気システム「LT-50」を発表した。特徴は室内の熱(冷熱)や湿度を保ちつつ、換気ができること。厳寒地を含め、全国で利用できる。2015年4月に発売を開始、価格は10万円(税別)。
どうやって使うのか
LT-50の基本的な動作は、70秒給気、すぐに70秒排気というサイクルを1時間に25.7回くり返すというもの。
室内の人数などに応じて、リモコン(図3)で風量を21m3/h、31m3/h、50m3/hの3種類に切り替えることができる(動作サイクルはいずれも同じ)*4)。消費電力(ファン)は3.8〜5.61W、騒音レベルは13〜23dBだ。3段階の除湿運転も可能。
「本体に光センサーを内蔵しており、部屋が暗くなると自動的に夜間運転モードに入り、風量を最低に抑えて夜間の過剰な換気や熱ロスを防ぐ」(同社)。
LT-50はメンテナンス性も高い。「蓄熱体の前後にはフィルターが備わっている。フィルターは水洗いで対応できる。蓄熱体は年に1回掃除機などでホコリを吸うだけでよい」(同社)。
*4) 給排気のモードは4種類ある。通常は熱交換運転を行う。これ以外に給気のみ、排気のみ、フードだけを開放してファンを動かさない自然給排気モードがある。自然給排気モードの消費電力は0。
【訂正】 記事の掲載当初、本文1ページ目の第6段落で、同社の発言として「熱交換性能を保つことができるのは、室内の空気の量が50m3までだ。部屋の広さと人数に換算すると、60m2の部屋に2人が居住する場合まで対応できる」としておりましたが、これは「部屋の広さと人数に換算すると、40m2の部屋に2人が居住する場合まで対応できる」の誤りでした。お詫びして訂正いたします。上記記事はすでに訂正済みです。(2014年11月13日)
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