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国内外の未利用材を福井県に集約、バイオマス発電で7万世帯分の電力に:自然エネルギー
原子力発電所が数多く集まる福井県の沿岸地域で、発電能力が37MWに達するバイオマス発電所の建設プロジェクトが始まる。全国で再生可能エネルギー事業を展開する丸紅グループが初めてバイオマス発電に取り組む。国内と海外からも未利用材を集めて、2017年の夏に運転を開始する予定だ。
丸紅グループがバイオマス発電所を建設する場所は、福井県の敦賀市にある東洋紡の「敦賀事業所」の構内だ(図1)。フィルムや医薬品などを製造している工場で、2万2000平方メートルの遊休地を丸紅グループが賃借してバイオマス発電所を建設する。
発電能力は木質バイオマスでは最大級の37MW(メガワット)に達する。一般家庭で約7万世帯分の電力を供給することができる。年間の発電量は2億5000万kWh程度になる見込みで、固定価格買取制度を通じて売電すると年間に約80億円の収入を想定できる。2015年11月から建設工事に着手して、2017年の夏に運転を開始する予定だ。
燃料には国内と海外から集めた未利用材を木質チップに加工して使用する。発電所の建設予定地は敦賀港から1キロメートルほどの至近距離にあって、船による物資の輸送に便利な場所である。敦賀港は福井県が推進する「エネルギー成長戦略特区」の構想でもエネルギーの供給拠点に位置づけられている(図2)。
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