空調設備に新たな推奨マーク、省エネ性に加え「快適・清潔性」が評価基準に:省エネ機器
東京電力は一定以上の省エネ性に加え、快適性や清潔性などの機能を兼ね備えた空調・換気設備を「東京電力スマートウェルネス設備」として推奨していく。住設備機器メーカーと共同で行う取り組みで、推奨ロゴマークなどを活用して推奨設備の普及を図る。
花粉やPM2.5、ヒートショック問題などを受け、住まいの温熱・空気環境を向上し、より快適で健康に暮らしたいというニーズが高まっている。そうした中、東京電力は家電・住設備機器メーカーと共同で、一定以上の省エネ性に加え、快適性や清潔性などの機能を兼ね備えたエアコンなどの空調・換気設備を「東京電力スマートウェルネス設備」として推奨する取り組みを2015年5月から開始した。
ユーザーがより安心して空調・換気設備が選べるよう、住居空間の快適性や清潔性などの機能を兼ね備えた住宅設備を、住宅建築の専門家などの協力を受けて第三者の立場から推奨する。賛同メーカーと共同で推奨ロゴマーク(図1)を作成し、パンフレットや店頭で活用するなどして推奨設備の普及を図っていく。
現時点で対象となるのはアズビル、コロナ、ダイキン工業、デンソーセールス、東芝キヤリア、東芝ライフスタイル、パナソニック、日立アプライアンス、マックスの賛同メーカー9社のエアコン、ヒートポンプ温水式床暖房、全館空調、第一種換気設備、浴室換気暖房乾燥機の5製品。
ロゴの付与に加え、脱臭、現在の温熱環境および室内空気質の状態を確認できる機能、さらに室内空気質配慮の性能を維持するための機能など、快適・清潔性の向上に貢献する6つの機能を「スマートウェルネス機能」(図2)として指定し、それぞれの設備機器ごとにその機能の有無を確認している。
エアコンを例にした場合、室内・湿度環境の改善機能、花粉・PM2.5などの抑制機能、たばこや生ごみなどの生活臭抑制機能、フィルターなどの自動掃除機能などがスマートウェルネス機能に該当する。省エネ・節電機能に加えて、健康で豊かな暮らしの実現を手助けできる機能が搭載されていることを広く紹介していくことがスマートウェルネス設備の取り組みの狙いだ。
なお、スマートウェルネス機能の設定などには芝浦工業大学の秋元孝之教授らが協力している。東電では今後、この施策の定着とともに対象機器の拡大を進めていく方針だ。
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