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ホンダの燃料電池車と水素社会をつなぐ「下水道」スマートシティ(1/2 ページ)

下水道に関する最新技術が展示される「下水道展’15東京」(2015年7月28〜31日、東京ビッグサイト)に、ホンダが出展。その出展テーマは「水素」だ。自動車メーカーであるホンダが下水道展に出展した理由について、ブース担当者に聞いた。

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 東京ビッグサイトで開催されている「下水道展’15東京(以下、下水道展)」(2015年7月28〜31日)。その名の通り下水道に関する最新の機器や技術、ソリューションが披露される展示会だ。下水道に関連する約300社以上の企業が集まる展示会だが、この中で自動車メーカーであるホンダが出展していた。テーマは「水素」だ。

 2020年の「東京オリンピック・パラリンピック」に向け、日本国内では水素社会の実現に向けた取り組みが進んでいる。ホンダのブースでは、2008年からリース販売しているFCV(燃料電池車)「FCXクラリティ」(以下、クラリティ)などの展示を中心に、同社の水素社会の実現に向けた取り組みのコンセプトが披露された(図1)。


図1 「下水道展’15東京(以下、下水道展)」のホンダのブース

「つくる・つかう・つながる」

 ホンダは水素社会の実現に向け「つくる・つかう・つながる」というコンセプトを掲げているという(図2)。「つくる」は水素ステーションによる水素製造を、「つかう」はこれをFCVで利用することを意味する。「つながる」とは燃料電池で発電が行えるというFCVの特徴を活用し、非常時などにFCVを「移動できる発電所」として利用するというコンセプトだ。

 ホンダは「つくる」に関しては、岩谷産業と共同で水電解方式の「スマート水素ステーション」を開発。(関連記事)。「つかう」については2015年度中に発売を予定する新型FCVの開発を進めている。「つながる」に関しては2013年以降、福岡県で行われているスマートコミュニティ実証の一環として、クラリティと可搬型インバーターボックスを利用した家屋などへの給電実証を進めている(図3)(関連記事)。

図2 ホンダの水素社会の実現に向けた取り組みのコンセプト/図3 トランクに設置可能な可搬型インバーター(クリックで拡大)

 ではホンダはなぜ下水道展でこうした水素社会の実現に向けた取り組みをアピールしたのか。

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