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ジャガイモが生んだ日中の架け橋、バイオエタノール製造技術を共同普及へ自然エネルギー(2/2 ページ)

NEDOは、中国・国家発展改革委員会とジャガイモのでんぷんの残りかすからバイオエタノールを製造する技術の導入に関する基本協定書を締結したと発表した。

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糖化技術と無水化技術

 バイオエタノールの製造プロセスでは、でんぷんの残りかすに前処理を施した後、酵素を加えて糖化。それを発酵させ蒸留、水分を取る無水化工程を経てバイオエタノールとなる。日本企業はこの糖化工程と無水化工程で優れたノウハウを持つことが特徴となる。

 ジャガイモでんぷん残りかすはでんぷん質とセルロースが複雑に絡み合った構造を持っており、一般の酵素では糖化できない課題があった。これに対し今回実証に用いるアクレモニウム糸状菌は、分泌する複合酵素によってジャガイモでんぷん残渣を分解(糖化)するので、エタノール製造が可能であるという。また、無水化技術についても、ゼオライト膜脱水システムなど世界最高レベルの純度を実現する脱水システム技術などを保有しており、これらの先進技術を生かしたバイオエタノール製造技術の確立を目指す(図3)。

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図3 バイオエタノール製造プロセス 出典:NEDO

※1)DDG:Dried Distillers Grain(家畜飼料に利用)

 これらの実証実験の成果を、ショーケースとし、中国の東北地方をはじめとしたジャガイモ産地でのバイオエタノール製造技術の普及を広げていく狙いだ。

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