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企業の事業地内にメガソーラーを併設、出力12MWで3600世帯分の電力に:太陽光
太陽光発電事業に注力しているデンケンは、山口県防府市にある協和発酵バイオの事業地内に出力12MWのメガソーラー「ソーラーファーム防府」を建設する。完成は2016年9月を予定しており、発電した電力は中国電力に売電する計画だ。
半導体・太陽電池などの検査装置を取り扱うデンケン(大分県由布市)は、2015年10月から山口県防府市で出力12MW(メガワット)のメガソーラー「ソーラーファーム防府」の建設に着手する。同発電所は太陽光パネルを約4万5000枚を設置し、発電規模は一般家庭約3600世帯相当の電力消費量に相当する見込みだ。
建設場所は協和発酵バイオ山口事業所の防府敷地内で、事業面積は約15万平方メートル。完成は2016年9月を予定している。投資額は約30億円で、発電した電力は中国電力に販売する計画だ。
国内の太陽光発電普及率は、2012年7月にスタートした再生可能エネルギー特別措置法の固定価格買取制度(FIT)により年々高まってきた。こうした市場環境の中、デンケンは2012年にメガソーラー事業に参入。2013年には大分県由布市の本社工場敷地内に発電規模1.2MWを有する「ソーラーファーム由布」を建設し6月に運転を開始した(図1)。
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