2m以上の雪を受け流して落とす、屋根建材と一体化した太陽光パネル:太陽光
サンテックパワージャパンは住宅向け太陽光発電モジュール「ジャストルーフ」シリーズに、最大で240cmの積雪に対応する新製品を追加した。2015年10月1日より出荷を開始する。
サンテックパワージャパンは住宅向け太陽光発電モジュール「ジャストルーフ」シリーズに、最大で240cm(センチメートル)の積雪に対応する新製品「MSZ-135SS」と「MSZ-135SS-S1」を追加し、2015年9月15日より受注を開始した(図1)。同年10月1日より出荷を開始する。
ジャストルーフシリーズは同社が1992年から展開している製品で、単結晶タイプの太陽光パネルと屋根建材を一体化しているのが特徴だ。これから建築する住宅に対してコストを抑え、工期を短くできるなどのメリットがあるという。
今回同シリーズに追加した2つの新製品は、2015年6月に発売した「MSZ-135ST」と性能は同じ。MSZ-135STの雪止め用のリブを無くすことで、モジュール面に積もった雪を落とせるようにしている。こうして積雪対応性を高めたことで、パネルの勾配次第で最大240cmまでの積雪に対応できるとしている。
ジャストルーフシリーズの仕様は以下の通り。公称最大出力が135W(ワット)、モジュール変換効率が14.4%、セル実行変換効率は18.5%。外観寸法は903×1038×33mmで、重量は10.8kg(キログラム)。価格はオープン価格。
なおジャストルーフシリーズには、無償で20年のモジュール出力保証および太陽光発電システムの10年保証が提供される。さらにモジュール・システム周辺機器において、火災や自然災害、施工後の屋根漏水などによる対象カ所の修繕、周辺機器の故障を補償する、「サンテックパワー総合補償制度」(10kW未満は無償)では、屋根漏水補償10年、自然災害補償10年を提供する。
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