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木質バイオマス発電で10万世帯分の電力、洋上風力と石炭火力がある工業団地に:自然エネルギー(2/2 ページ)
山形県の臨海工業団地で東北最大の木質バイオマス発電所の建設が決まった。発電能力は50MWに達して、年間に10万世帯分の電力を供給できる見込みだ。燃料は地域の間伐材を中心に、港に近い立地を生かして国内外から調達する。条件に恵まれた臨海工業団地で再生可能エネルギーが広がる。
新潟と愛知でも木質バイオマス発電
サミットエナジーは新潟県で「糸魚川バイオマス発電所」(発電能力50MW)を運営している(図3)。愛知県でも「半田バイオマス発電所」(75MW)を建設中で、2017年6月に運転を開始する予定だ。
新設する酒田バイオマス発電所を含めて、発電した電力はサミットエナジーが買い取って企業や家庭に販売する(図4)。再生可能エネルギーの多い電力を特徴に顧客を拡大する戦略である。
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