ドローン+クラウドで、太陽光発電設備監視の完全自動化を実現:太陽光(2/2 ページ)
田淵電機は、IT・エレクトロニクス総合展示会「CEATEC JAPAN 2015」(2015年10月7〜10日、東京ビッグサイト)に出展。ドローンを使った太陽光パネルの遠隔監視システムなどをアピールした。
ハイブリッドパワコンを含む住宅用蓄電システム
ドローンによる遠隔監視システムの他、新製品であるポータブル蓄電システム2製品(2.5/5.0キロワット時)をアピール。同製品は国産のリチウムイオン蓄電池を搭載したスタンドアロン型の蓄電システムで、災害などによる停電時にも情報機器や家電製品に長時間給電することが可能だ(図4)。
平常時にも、深夜電力契約をしている場合は、安価な深夜電力を充電し、昼間に放電を行うことで電気代の節約にも役立つ。さらに、独自技術の高機能UPS(無停電電源装置)の搭載により、停電時のバックアップ運転への切替え時にも瞬断が発生せず、サーバのデータ破損や損失を防ぐことができる。自立出力制御機能により、太陽光発電システムとの連携も可能だ。コンセントに差すだけで使用でき、デスクの下などにも収まるスリムボディのため取り扱いも簡単であるため、一般住宅向けでのピークシフト対応をはじめ、BCP(事業継続計画)対応、また小規模な医療機関や小売店などのさまざまなシーンにおいて、停電対策としての有効活用ができる。
ハイブリッドパワコンを組み合わせた蓄電システム
また、エネテラス製品群のうち太陽光発電に蓄電機能を組み合わせた「蓄電ハイブリッドシステム EIBS(アイビス)」も紹介。同製品は、蓄電池対応ハイブリッドパワーコンディショナーと専用蓄電池ユニットをセットにした住宅用システムで、停電時には蓄電池から電力供給を行い、テレビや冷蔵庫など接続した機器を一定時間使用できる。また平常時も、割安な深夜料金を契約している場合はピークシフト運転により電気代を抑えることが可能だ。通常は太陽光発電と蓄電装置とのそれぞれに必要となるパワーコンディショナーを、同社のマルチストリング技術により1台のパワーコンディショナーに集約した。太陽光発電と蓄電池とは直流のままつながっており、交流に変換することなく蓄電池に充電できるため変換ロスが少なく、電気を有効に活用することができる。
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