電気自動車やコージェネを駆使した「災害でも快適な家」を公開:スマートホーム
ホンダはLIXIL住宅研究所と合同で、平常時はもとより災害時でも快適な新しい暮らしの実現を目指したコンセプトホーム、「家+X」Powered by Honda(東京都葛飾区)をこのほど公開した。
コンセプトホームは、LIXIL住宅研究所による“住まいの消費エネルギーゼロ”の住宅をベースに、家とつながりエネルギーを運べる電気自動車などのモビリティ、そしてこれらを効率的に運用するエネルギーマネジメントシステムなど、家と自動車とエネルギーの融合による新しい暮らしを提案している(図1)。
ホンダの技術では、家庭用ガスエンジンコージェネレーションユニットが、同コンセプトホームに導入されている家庭向け熱電併給システム「エコウィルプラス」のコアユニットとして採用されている。このシステムを“住まいの消費エネルギーゼロ”の住宅と、燃料であるガスとともに提供することにより、生涯にわたるエネルギーコストの最少化を図る(図2)。
さらに、V2H対応DC普通充電器「Honda Power Manager」の採用により、ライフスタイルや時間帯に応じたエネルギーの最適制御による効率的な運用が可能だ。また、停電時にも商用電力から太陽光発電やガスエンジンコージェネレーションに切り替えて家庭に電力を供給するとともに、余剰電力を電気自動車に充電することができる(図3)。
今回のコンセプトホームで提案している装備のうち、ホンダの家庭用ガスエンジンコージェネレーションユニットを標準装備した初めての住宅が、LIXIL住宅研究所によって来春以降の商品化を目指して進められている。
LIXIL住宅研究所は「住宅会社が家だけを売る時代は終わった。家と自動車、家とエネルギーなどなど、それぞれの役割を果たしていたものが有機的に結び付き新しい価値をこのコンセプトホームで提案していく」として、エネルギー自由化の時代に対応した超消エネ住宅とガスエンジンコージェネレーションシステムおよびその燃料であるガスをセット販売する新たな取り組みを行う方針だ。
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