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小売電気事業者に東京電力グループも、電話会社ではKDDIが初めて登録電力供給サービス(2/2 ページ)

電力の小売全面自由化に向けて「小売電気事業者」の登録数が順調に増えている。12月18日に16社が審査を通過して、累計で89社に達した。審査中の事業者も100社を超える。新たに事前登録が認められた中には、東京電力グループやKDDIのほか、東京ガスと東北電力の合弁会社も入った。

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KDDIは家庭向けに全国で電力を販売

 新規参入組で注目を集めるのはKDDIである。KDDIは沖縄県と一部の離島を除く全国各地を対象に、2016年4月から家庭向けに「auでんき」を販売する(図3)。電力と通信サービスのセット割引に加えて、ポイントプログラムも実施して顧客を開拓していく。通信大手3社の中では先頭を切って小売電気事業者の審査を通過した。今後はソフトバンクとNTTドコモも参入して、電力+通信の競争が激しくなる。


図3 「auでんき」のサービス提供イメージ。出典:KDDI

 すでに新電力として販売実績がある事業者の中では、日本生活協同組合連合会が2014年に設立した「地球クラブ」の取り組みがユニークだ。太陽光やバイオマスなど再生可能エネルギーで作った電力を仕入れて、首都圏にある生協の店舗や物流施設に電力を販売する(図4)。生協グループで消費する電力を再生可能エネルギーへ転換する事業の一環である。


図4 再生可能エネルギーによる電力を販売する「地球クラブ」。出典:日本生活協同組合連合会

 異業種からの参入組では、新日鉄住金エンジニアリングや川重商事といったプラント会社のほか、住宅のミサワホーム、石油のシナネン、飲食の「とんでん」が小売電気事業者として登録する。単なる電力の小売にとどまらず、多彩なサービスを組み合わせた事業者が続々と登場してくる。

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