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アフリカ初の太陽光発電で動くバス、ウガンダで始動:電気自動車(2/2 ページ)
ウガンダの国策プロジェクトである「キイラ・モーターズ(Kiira Motors)」は太陽光発電で動くソーラーバス「Kayoola Solar Bus」の試験モデルを開発し、稼働を開始した。
2つの蓄電池システムを採用
太陽光発電で動くバス「Kayoola Solar Bus」は、リチウムイオン電池を搭載し、その電力を使い2段階空気圧シフトトランスミッションを搭載した電動モーターで動く。同バスの大きさは、長さ9140×幅2590×高さ3220ミリメートルでホイールベースは4650ミリメートル。ソーラーパネルは屋根に搭載し、車内には35席が用意されている。搭載している太陽光発電設備の発電能力は1.32kW(キロワット)で、バッテリー容量は70kWh(キロワット時)となっている。
バッテリーシステムは2つの蓄電池で構成されており、主要な蓄電池からはモーターに電気エネルギーを供給する。もう1つの蓄電池からは、ソーラーで蓄電した電力を機器の充電用として使うようなことが可能だ(図2)。
ムセベニ氏は「毎年ウガンダは4万5000台の自動車を輸入している。Kayoola Solar Busは逆に輸出できるかもしれない」と述べている。また、ディーゼルエンジンのバスと比べて、100キロメートル走行した時に必要なコストは、Kayoola Solar Busの方が37%少ないとしている(図3)。
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