グリッドシステム天井にはめ込むだけで使えるLED照明:LED照明
生活用品製造卸のアイリスオーヤマは、高効率の付加価値を追求し、さらにオフィスビル管理者や入居者の方がオフィス照明に求めるニーズを取り入れた「グリッド天井用LED照明」を3月上旬に発売する。オフィスビル照明への提案を強化していく。
最近の新築オフィスビルでは、グリッドシステム天井が多く採用されている。グリッドシステム天井は、600ミリまたは640ミリ格子状に組まれた下地に正方形パネルを並べた天井で、構成部品点数が少ないことから施工費の低減と工期の短縮に効果を発揮するとされている。また、間仕切りや照明などの施工や移設が容易なレイアウトフリー対応で、天井点検口を設ける必要がないことから急速に普及している。
新製品のグリッド天井用LED照明は、発光効率141lm(ルーメン)/W(ワット)の高効率の付加価値を追求した。これにより蛍光ランプ(FHP45W)2灯タイプの従来のグリッド照明と比較して、約75%も消費電力を削減することが可能だ(図1)。
オフィスビル管理者や入居者がオフィス照明に求めるニーズを取り入れ開発した。5%から100%までの調光を可能とし、明るさや光色を変更したい場合は、器具本体をそのままに、光源ユニットだけを交換することができる。交換方法は、古い光源ユニットを外し、新しい光源ユニットのコネクタを接続して本体にはめ込むだけなので、メンテナンス性が向上した。さらに、照明本体の埋め込み高さを低くすることで、吊り天井裏の施工性にも配慮した。光の質についても発光面の輝度ムラを最小限に抑えることにより発光面全体が光るため天窓のような自然な明りを実現した。
この他、無線個別調光制御システム「FIT LC」と連携し、さらなる節電ニーズに対応する。「FIT LC」はNTTファシリティーズとメガチップス、日比谷総合設備、同社の4社が共同開発を行い、2015年1月5日からNTTファシリティーズが提供を開始したシステム。オフィスや施設などの照明をスマートフォンや、タブレット端末から無線により制御する事が可能だ。一灯ごとに自動および手動での制御が可能なため、不在時に自分の席のみを消灯する、室内を部分的に明るくするなどシーンに合わせたきめ細やかな照明制御が可能になる。携帯端末からの無線制御であるため配線工事が不要となり改修工事などの際にも導入がしやすい。
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