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「水の王国」富山で小水力発電、流れ込み式で1200世帯分の電力:自然エネルギー
水力発電が盛んな富山県で新たに小水力発電所の建設が決まった。新日本コンサルタントが南砺市を流れる庄川水系の湯谷川沿いに建設する「湯谷川小水力発電所」だ。年間に一般家庭1200世帯分の電力を発電する計画で、発電開始は2018年前半を予定している。
再生可能エネルギー事業を手掛ける新日本コンサルティング(富山市)は、富山県南砺(なんと)市の田向(たむかい)地区に「湯谷川小水力発電所」を建設すると発表した。総事業費は10億円で、2018年上期をめどに営業運転を開始する計画だ。
流れ込み式の発電所で、発電には一級河川の庄川に注ぐ湯谷川の河川水を利用する。湯谷川の上流で取水した河川水を、川沿いにある市道に埋設した圧力水圧管路で下流域へと送水する。発電設備は湯谷川が庄川と合流する下流域付近に設置し、上流から送られてきた河川水と圧力水車で発電する仕組みだ(図1)。
最大使用水量は毎秒1.3立方メートルを見込んでおり、約73メートルの有効落差を利用した最大発電出力は804kW(キロワット)だ。年間の発電量は一般家庭1200世帯分の使用電力に相当する4289MWh(メガワット時)を見込んでいる。発電した電力は全量売電する計画だ。なお、発電所の建設と運営は新日本コンサルタントのグループ企業であるニックスニューエネルギー(富山市)が担当する。
富山市に本拠を置く新日本コンサルティングは、建設分野の総合コンサルタント事業などを手掛ける。再生可能エネルギー設備は今回の湯谷川小水力発電所で3カ所目となる。
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