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太陽光発電による「スマートゴミ箱」、日本一広いテーマパークで実証開始:省エネ機器(2/2 ページ)
米国のベンチャー企業が開発した「スマートゴミ箱」の実証実験が長崎県の「ハウステンボスリゾート」で始まった。ゴミ箱の上部に太陽光パネルが搭載されていて、内部のゴミの蓄積状況をセンサーで感知して無線で送信できる。ゴミの収集頻度やゴミ箱の最適配置を検証して本格展開を目指す。
ホテルでは太陽光で電力と温水を供給
これまでもハウステンボスでは最新のIT(情報技術)や再生可能エネルギーを積極的に導入してきた。2015年7月に開業した「変なホテル」では、フロント業務をロボットが代行する世界で初めての運営方法を採用して大きな話題を呼んでいる(図4)。
続いて2016年3月に開業した「変なホテル」の第2期棟には、太陽光と水を組み合わせた自立型のエネルギー供給システムを導入した。太陽光で発電した電力を使って、水を電気分解して水素を製造するシステムである。内部に貯蔵した水素から燃料電池で電力と温水を作り出せるため、停電が発生してもホテル内にエネルギーを供給できる(図5)。
太陽光による発電能力は62kW(キロワット)で、貯蔵した水素から生み出せる電力量は最大1800kWh(キロワット時)になる。一般家庭が1日に利用する電力量(10kWh)に換算して180世帯分に相当する。変なホテルの第2期棟の72室のうち、12室分の電力は年間を通じて太陽光と水だけで供給することが可能になった。
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